ビジネス

乱立する「スマホ決済」 登録しても半数が使わない現状

スマホ決済サービスの種類は増えているが…

スマホ決済サービスの種類は増えているが…

 7月よりコンビニでも本格的にサービスが始まったスマホ決済。世は“キャッシュレス時代”真っ盛りともいえるが、その利用実態を見てみると、意外にもスマホのヘビーユーザーである若年層でさえ乱立するスマホ決済に戸惑っている現実がある。神戸国際大学経済学部教授の中村智彦氏がレポートする。

 * * *
 昨年から急に騒がしくなったスマホを使ったキャッシュレスサービス。興味や関心はあるが、まだ使っていないという人も多いでしょう。「PayPay」が火をつけた大型のポイント還元セールは、その後、「LINE Pay」や「Origami Pay」などでも実施され、その派手な宣伝は多くの人たちの関心を集めました。

 今年に入ってからは、スーパー、ドラッグストア、飲食店などでもスマホを利用したQRコード決済サービスが使えるところが急増してきました。そして、7月1日からはコンビニのセブン-イレブン(7pay)とファミリーマート(ファミペイ)が、それぞれ独自のスマホ決済をスタートさせました。

 コンビニでは7payが不正アクセス被害のトラブルに見舞われ出足で躓いてしまいましたが、いざスマホ決済を利用してみると、キャンペーンのせいもありますが、相当な割引を受けることが可能です。さらに別のポイントも併用できることが多いので、知らないうちにポイント還元を受けることもできます。また、いつどこで使ったのかも一目で見ることもできますから、金銭の管理にも便利です。

セブンイレブンのバーコード決済「セブンペイ」は出足で躓いたが…(時事通信フォト)

セブン-イレブンのバーコード決済「セブンペイ」は出足で躓いたが…(時事通信フォト)

◆登録したけど約半数が使っていない

 しかし、スマホ決済の普及はサービスの増加とは裏腹に道半ばのようです。市場調査会社のリサーチ・アンド・ディベロプメントは、首都圏在住の20歳から69歳を対象に「キャッシュレス決済」に関する調査を実施していますが、それによると、スマホQRコード決済の「所有・登録経験あり」と回答した人は29.2%でしたが、意外にも登録者の約半数が使っていないという結果が出ています。

 多くの人たちがキャンペーンのCMを見て、アプリを登録するところまではやるのですが、実際に使っていないのです。同じ調査では、店での買い物(ネットショッピング含む)について決済方法別の利用率も調べていますが、スマホを使った電子マネーの利用率が19.2%だったのに対し、金額割合では3%程度と少額での利用が多く、これも意外なことに現金決済割合が高いのは20代男女ということが明らかになっています。

関連記事

トピックス

世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン
笑顔に隠されたムキムキ女将の知られざる過去とは…
《老舗かまぼこ屋のムキムキ女将》「銭湯ではタオルで身体を隠しちゃう」一心不乱に突き進む“筋肉道”の苦悩と葛藤、1度だけ号泣した過酷減量
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
“ボディビルダー”というもう一つの顔を持つ
《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン