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2019.07.07 07:00  NEWSポストセブン

乱立する「スマホ決済」 登録しても半数が使わない現状

◆大学生も困惑

 さらにスマホ決済の利用動向を探ろうと、私は6月上旬、スマホの利用時間が多い大学生100人(3年生・4年生)にアンケート調査を実施しました。その結果、なんらかのスマホ決済を利用しているのは25%、4人に1人とやはり思ったより少ないことが判明しました。

 一方で、交通系ICカードを利用している(重複も含む)学生は95%と高い割合になりました。まったく使っていない学生は5%。10%の学生はクレジットカードを利用していました。

 学生たちに意見を聞いたところ、「チャージ式の交通系ICカードの方が安心できる」、「セキュリティ面が不安だ」と言う意見が多く、特に「たくさんありすぎて、どれがトクなのか分からない」と言った意見も多く出されました。

 また、「スマホ内にアプリがいっぱいで、これ以上入れたくない」と、初めから使用する気のない学生たちもいました。学生たちのスマホには、音楽や画像、動画、ポイントカードなどのアプリがたくさん入っています。

「飲食店でも、家電量販店でも、なんでもアプリをダウンロードしないと特典をもらえない店ばかりで面倒くさい」と話す学生も。さまざまな企業がそれぞれにアプリを提供しているために、利用者側はキャッシュレスの利便性以前に疲れてしまっているようです。

 実際に支払いをしようとしてレジに並んでみると、キャッシュレス用のアプリを立ち上げ、さらにポイント用のアプリも立ち上げて──と準備をしなくてはいけないし、店舗によっては電波状態が悪くて反応が遅い場合もあります。1回使ってみて、こうした手間がかかることにがっかりしてしまったという学生もいました。

◆政府の思惑通り消費税率上昇で一気に普及するか

 政府は、キャッシレス化を2025年に40%、さらに将来的には80%まで引き上げると表明しています。経済産業省はキャッシュレス決済ができる店を検索したり、どの支払い方法がトクかの情報を知ることができるサイトなども公開しています。

 今年の10月には消費税が8%から10%に引き上げられる予定です。それに併せて、10月から9か月間、政府はキャッシュレス決済を利用した消費者に対し、購入額の5%もしくは2%分をポイントやキャッシュバックで還元する施策を決めています。これによって中高齢者の使用も増加するのではという期待も高いようです。

スマホ決済を体験する石田真敏総務相(左/時事通信フォト)

スマホ決済を体験する石田真敏総務相(左/時事通信フォト)

 一方、商業者側からすると従来のクレジットカードと比較すると手数料が安く、さらに口座への振り込みが翌日から2日間と短いことなどから、キャッシュレス決済の導入を歓迎する経営者も多いのです。

 しかし、流通業の関係者は「どれを使ってよいのか分からない競合状態と、アプリの使い勝手、それからセキュリティなどへの不安が解消されないと、巨額の還元キャンペーン狙いだけで、一気に熱が冷める可能性もある」と危惧しています。

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