こちらは花椒(写真:アフロ)

 当然、本筋の「食事」適性が見過ごされるはずもない。日経POS情報の売れ筋商品ランキングでは総菜・弁当部門でシノブの「ちりめん山椒ご飯弁当」が上位20傑の常連に。「キッコーマン うちのごはん 混ぜごはんの素」シリーズに新たに投入された「雑穀ごはん 鰹と昆布の合わせだし」も隠し味に山椒を香らせた。ウェンディーズ・ファーストキッチンも「夏野菜と海老のしびれる花椒パスタ」を商品ラインナップに加え、和洋中を問わず山椒・花椒、花盛りといった趣だ。

 日清食品に至っては和山椒、花椒問わず、山椒への注力ぶりがものすごい。この7月1日に発売された「日清のどん兵衛 東西食べ比べ」の「日清のどん兵衛 きつねうどん」「日清のどん兵衛 天ぷらそば」の西日本仕様では和山椒をきかせた七味を採用し、7月8日発売の「日清麺職人」シリーズには「山椒香る和風醤油」味を投入した。今月早くも3アイテムに山椒が採用された。

 まだある。今後の予定では9月1日発売の「冷凍 日清のどん兵衛 豆乳担々うどん」に和山椒、同日発売の「冷凍 日清具多」では「白胡麻担々麺」「辣椒担々麺」の両方に花椒を使っている。山椒・花椒の雨あられだ。

 そういえば同社は何年か前から「日清焼そばU.F.O.」に花椒味のアイテム「麻辣紅担々焼そば」や「麻辣あんかけ風焼そば」を投入していた。よほどの好事家が社内にいるのだろうか。

 昭和の頃、人は暑い盛りの土用にうなぎを求めた。平成にはカレーのようなスパイシーな食べ物が夏の食として定着した。そして令和の夏には、それらの系譜を継ぐ山椒や花椒の「麻」が根づくのかもしれない。

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