ビジネス

中古マンション探し まず議事録やゴミ置き場を見るべき理由

外からでは見えにくい中古マンションの管理状況

外からでは見えにくい中古マンションの管理状況

 これからマンションの購入を考えている人の中には、価格が高騰している新築を早々に諦め、割安な中古物件を探している人も多いだろう。しかし、中古マンションは立地や価格だけでは測れないことが多く、特に管理状態は外からでは見えにくい。そこで、不動産コンサルタントの長嶋修氏が、中古マンションの良し悪しを見極めるノウハウを伝授する。

 * * *
 マンション購入層が求める駅からの距離はどんどん短くなっています。都心7区の中古マンションの場合、5年前には駅から1分離れるごとに1平方メートルあたり売却価格がおよそ8000円下がっていました。それが今では1万8000円以上も低下しています。

 たとえば65平方メートルの3LDKのマンションだと、駅から1分離れるごとに約100万円、5分離れれば500万円下がっていくのです。この背景には「自動車の保有率」が低下していることと、「共働き世帯の比率」が高まっていることがあります。

 こうした利便性を追求したうえで、次に必ず確認したいのがマンションの「持続可能性」です。

 おもに1970年代から大量供給が始まったマンションですが、これまでさほど所有者の入れ替えが進まなかったところでは、建物と共に住民も高齢化が進み、定期収入のない年金暮らし世帯も多く、まとまった建物修繕費用をそうやすやすと捻出できないといった課題があります。

 マンションの修繕積立金について、長期的な計画の下に必要な修繕積立金額が準備されているケースは少なく、修繕ができないばかりか建て替えも到底できず、ただ劣化に任せるしかない「廃墟マンション」が今後大量に、しかも都市部を中心に出現することが容易に予想できます。

関連キーワード

関連記事

トピックス

万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
阪神の中野拓夢(時事通信フォト)
《阪神優勝の立役者》選手会長・中野拓夢を献身的に支える“3歳年上のインスタグラマー妻”が貫く「徹底した配慮」
NEWSポストセブン
9年の濃厚な女優人生を駆け抜けた夏目雅子さん(撮影/田川清美)
《没後40年・夏目雅子さんを偲ぶ》永遠の「原石」として記憶に刻まれた女優 『瀬戸内少年野球団』での天真爛漫さは「技巧では決して表現できない境地」
週刊ポスト
朝比ライオさん
《マルチ2世家族の壮絶な実態》「母は姉の制服を切り刻み…」「包丁を手に『アンタを殺して私も死ぬ』と」京大合格も就職も母の“アップへの成果報告”に利用された
NEWSポストセブン
チームには多くの不安材料が
《大谷翔平のポストシーズンに不安材料》ドジャースで深刻な「セットアッパー&クローザー不足」、大谷をクローザーで起用するプランもあるか
週刊ポスト
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン
政権の命運を握る存在に(時事通信フォト)
《岸田文雄・前首相の奸計》「加藤の乱」から学んだ倒閣運動 石破降ろしの汚れ役は旧安倍派や麻生派にやらせ、自らはキャスティングボートを握った
週刊ポスト
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン
秋篠宮家の長男・悠仁さまの成年式が行われた(2025年9月6日、写真/宮内庁提供)
《凜々しきお姿》成年式に臨まれた悠仁さま 筑波大では「やどかり祭」でご友人とベビーカステラを販売、自転車で構内を移動する充実したキャンパスライフ
NEWSポストセブン
自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン