マンションの大規模修繕計画は予定通りに進んでいるか
そんな状況で中古マンションを探す場合、まずは「総会や管理組合の議事録」や「長期修繕計画」などの閲覧を求めましょう。こうした議事録には、そのマンションで繰り広げられている様々な課題が満載です。
例えば、どの程度の管理費・修繕積立金滞納があり、それに対してどのような対応をしているか、駐車場や駐輪場、ごみ置き場、廊下、そして外壁など共用部の使い方やコンディションに何か課題があるか、今後の修繕計画はどのようになっているか──など、マンションの様々な事情が記載されているはずです。
修繕積立金滞納のないマンションはむしろ少数派ですし、多くの人が住んでいる以上、共用部の使い方に課題が全くないマンションもむしろ珍しい部類に入ります。経年によって建物が劣化していくのも当然のことです。要は、こうしたマンションの宿命ともいえる各種の課題について、所有者で構成するマンション管理組合がどのような姿勢で、具体的にどんな取り組みをしているのかを知ることが大事なのです。
また「長期修繕計画」を見れば、今後の建物修繕予定がわかるのはもちろんのこと、今後の積立金負担の趨勢もわかります。多くのマンションでは、新築時に売り主が策定した長期修繕計画をそのまま変更せずに使用していることが多いのですが、たいていの場合、新築当初から当面の間は修繕積立金を低額に設定し、5年目・10年目・15年目などに一気に数倍になったり、多額の一時金を徴収したりする計画となっています。
そのうえでわからないことがあれば、不動産仲介会社を通じて管理組合に尋ねるか、判断に迷うことがあれば第三者の専門家に見解を聞くのもいいでしょう。こうしたことを踏まえながら買うか買わないか、いくらで買うかなどの意思決定をするべきでしょう。