モスフードサービス創業家出身の櫻田厚会長

──しかし国内に目を向けると、現在の店舗数は1344店舗に留まっている。

櫻田:2000年当時、国内の店舗数はおよそ1560店ぐらいあったのではないかと思います。それまでは毎年100店ほど新規出店し、前年比の売り上げも2割から3割伸びていた。企業の成長率ランキングではベスト10の常連でした。

 しかし、それから世の中は大きく変化した。率直に言って、その変化への対応が遅れてしまった感はあります。フランチャイズ(以下FC)店オーナーの高齢化による事業承継問題や店舗家賃の上昇などもあり、最近は毎年20~30店をクローズしてきました。

 特に事業承継は大きな課題です。モスは創業から47年。創業当時に30歳でFC店オーナーになった方はもう70代後半です。

 最近はコンビニでも同様のことが起きていますが、外食産業にとってFC店の世代交代は真剣に考えなければならない問題です。この事態を見据えて、5年前から若手オーナー育成のための「次世代オーナー育成研修」をやっています。

──低価格帯のマクドナルドと、海外発の高価格帯のグルメバーガーの間に挟まれ、高品質を売りにしてきたモスの存在感が薄れたという指摘もあります。

櫻田:個性的なハンバーガーチェーンが増え、モスの特徴がぼやけてきていた面はあるでしょう。異業種との競争も激しくなり、たとえばコメダ珈琲さんなどコーヒーチェーンにお客様が流れている状況もあります。

 最大の反省は、若年層への発信を怠っていたこと。モスのコアなお客様は、弊社の商品を健康的だと思って下さる20~30代の女性だと考えてきたが、そういうお客様も今ではだいぶ歳を重ねておられるわけです。

 ですから我々は、さらに若い世代の方々にPRしていかなければならない。

 大学生30人ほどに調査をしたところ、モスに来店しない理由として「SNSでの発信が少ないこと」を挙げていた。デジタルネイティブである彼らは、スマホが一番の情報収集ツールです。テレビCMを打ってもごく限られた人たちにしか響かない。今後はデジタルマーケティングや広報IR戦略の在り方を再考し、新しいかたちでアピールしていきたい。

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