芸能

「ももクロ一座特別公演」、時代劇研究家が驚いた内容とは?

ももクロ明治座初登場となる『ももクロ一座特別公演』

 ももいろクローバーZの明治座初登場となる『ももクロ一座特別公演』。人気劇団ラッパ屋を率いる劇作家・鈴木聡氏と、数々のヒット映画を手掛けた本広克行氏が作・演出を担当したことでも話題だ。この公演を時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野さんがチェック。「たまげた」というその内容をリポートする。

 * * *
 明治座で上演中の『ももクロ一座特別公演』。時代劇好きの私としては、第一部の芝居「座長・佐々木彩夏 大江戸娯楽活劇 姫はくノ一」のタイトルを見たからにはじっとしてはいられない。早速、劇場に駆けつけ、初めて見るライブのももクロ世界に接し、ひたすらたまげた。

 もちろん、私とて、彼女たちがメジャーデビューまでに苦労を重ね、夢であった紅白歌合戦出場や国立競技場でのライブを実現したこと、ロック界などさまざまなジャンルとの共演やソロでの活動も続けていることは知っている。

 では、なぜ、ももクロ明治座初進出公演でたまげたのか。それは、ももクロ独自の世界とともに日本のエンタメの「伝統」を見たからだ。

 第一部の芝居は、上州桃亀藩のあや姫(佐々木)が、「あたしよりキラキラしないで」「あたしより目立たないで」などとわがまま放題を言って、奥女中のかな(百田夏菜子)、しお(玉井詩織)、れに(高城れに)らをうんざりさける場面からスタート。その後、奥女中たちが実はくノ一だと知った姫は、自らもくノ一となると宣言し、大暴れすることに…。

 時代の「顔」といえるトップアイドル、若手女優が、事件に巻き込まれるお姫様を演じるのは、日本のエンタメ界の「伝統」である。たとえば人気キャラクター『あんみつ姫』は、1950年代には、雪村いづみ(美空ひばり・江利チエミとともに三人娘と呼ばれた人気歌手)が演じ、80年代には小泉今日子が、2008年には、井上真央がこの役を受け継いだ。

 現在、『やすらぎの刻』で貫禄を見せる加賀まりこも、1972年には、町奉行大岡越前の娘ながら危険な潜入捜査をする『姫君捕物控』に主演。1986年には、『おニャン子捕物帳 謎の村雨城』で城之内早苗が町娘と姫の二役、1990年には沢口靖子が姫なのに変装の達人という異色作『お江戸捕物日記 照姫七変化』をヒットさせた。

関連記事

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト