左から嶋さん、山田さん、中川さん
中川:今の選考委員ってどうなんですか。ぶっちゃけ相当揉めたりします?
山田:今は割と同世代の作家が揃っているので、さほど面倒なことはないかな。村上龍や石原慎太郎のようなわからず屋のオヤジが2人いた時は大変でしたよ。女性の選考委員にネチネチ突っかかって、涙ぐませてたからね。
中川:でも山田さんだって古市さんのことは明確に「私が選考委員やっている間はお前は取れねえぞ。この野郎」くらいのスタンスじゃないんですか。
山田:そんなこと一言も言ってないじゃん! 私は別に古市くんは嫌いじゃないよ。彼は決して小説を書く才能がないわけじゃないので、これからも頑張ってほしいですね。
【プロフィール】
◆山田詠美/やまだ・えいみ。1959年東京都生まれ。作家。1985年「ベッドタイムアイズ」で文藝賞を受賞し作家デビュー。1987年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞を受賞したほか、数々の文学賞を受賞。最新作は『つみびと』。
◆中川淳一郎/なかがわ・じゅんいちろう。1973年東京都生まれ。ネットニュース編集者/PRプランナー。一橋大学卒業後、博報堂入社。企業のPR業務に携わる(2001年退社)。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』など。
◆嶋浩一郎/しま・こういちろう。1968年東京都生まれ。1993年博報堂入社。企業のPR業務に携わる。2001年朝日新聞社に出向し「SEVEN」編集ディレクターに。2004年「本屋大賞」立ち上げに参画。2006年「博報堂ケトル」を設立。2012年「本屋B&B」を開業。
撮影/政川慎治
※女性セブン2019年9月12日号