国際情報

香港“民主の女神”が独占激白 3度目逮捕と取り調べの実態

香港警察に保釈され、記者団の取材に応じる民主派幹部の周庭氏(左)と黄之鋒氏(写真/EPA=時事)

 道のりは長かった。9月4日、香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)・行政長官が、刑事事件容疑者の中国本土への引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を発表した。

 6月以降、同条例に反対するデモに参加した市民1000人以上が逮捕された。

「市民は政府や警察に対してものすごく怒っています。条例の撤回は『五大要求』のひとつ。これからも残りの訴えを続けていきます」

 そう語るのは、香港バプテスト大学4年生の周庭(アグネス・チョウ)さん(22)。2014年の民主化デモ「雨傘運動」で学生を主導し“民主化の女神”と呼ばれた人物で、現在は民主派団体「香港衆志(デモシスト)」のメンバーでもある。

 周さんは雨傘運動時の2014年、香港行政長官選挙が行なわれた2017年に続き、今回のデモで3度目の逮捕を経験した。

「自宅に警察官が5人やって来て、ドアを開けるとそのまま警察署に連れて行かれました。取り調べと身体検査を受けて保釈されましたが、保釈金1万香港ドル(約13万円)を払い、夜11時~朝7時まで外出禁止、香港から国外に出られない、といった制限がかけられました。今後は警察が許可しないデモに参加するとまた逮捕される可能性が高い。

 そもそも、今回の逮捕は、違法な集会を扇動したという容疑でしたが、今回のデモにはリーダーはいません。雨傘運動の時にリーダーだっただけで、私はいち参加者だったのです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン