国内

ラグビーW杯“実力の勝利”導いた「ポジティブセルフトーク」

アイルランド戦から一夜明け、記者会見するリーチ・マイケル(時事通信社)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々を心理的に分析する。今回は、世界2位のアイルランドを破ったラグビー日本代表を分析。

 * * *
 空前のラグビーブームがやってきた。それもこれも、9月20日から日本で開幕したラグビー・ワールドカップ(W杯)に、ラグビー日本代表が見事に勝ち続けているにからに他ならないからだろう。

 W杯の開催から1週間で観客動員数は42万人、会場は北は札幌から南は熊本まで全国各地に散らばっている。各会場の観客収容率はほぼ8割を超えているらしく、ラグビー熱の高さがうかがわれる。身体を張ってぶつかり合い、ボールを奪い合う格闘技的なかっこよさとスピード、仲間のため戦うという連帯感の強さなどが魅力となり、根強いラグビーファンだけでなく、私のようなにわかファンが急増している。

 何せ、きちんと試合を見たのは4年ぶり。15年に開催されたW杯イングランド大会で、ラグビー日本代表が優勝候補の南アフリカに歴史的勝利を収め、世界中を驚かせた時以来だ。大泉洋主演のドラマ『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)を見ていたので、ラグビーがどういうものか、ルールや用語もある程度はわかるようになった。すると興味も湧いて、面白さは倍増する。

 28日に行われたW杯1次リーグ第2戦、日本は世界ランキング2位の優勝候補アイルランドに19-12で逆転勝ち。実況していたNHKのアナウンサーが「もうこれは、奇跡とは言わせない!」と絶叫し、勝利決定直後の瞬間視聴率は28.9%まで上昇、試合を見ていた私も、「ラグビーってこんなに面白かったんだ!」と思ったほどだ。
 
 4年前、南アフリカに勝利した時は“ブライトンの奇跡”と報じられた日本代表。今回の勝利も、メディアは「世紀の番狂わせ」「奇跡越え」「世界が驚いた静岡の衝撃」と報じた。多くの人が勝利を予想していなかったんだなという印象で、ラグビーに詳しい人ほど、勝てると思わなかったという声が多かったようだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
民放ドラマ初主演の俳優・磯村勇斗
《ムッチ先輩から1年》磯村勇斗が32歳の今「民放ドラマ初主演」の理由 “特撮ヒーロー出身のイケメン俳優”から脱却も
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン