◆続いては入浴法・眠り方
次に、腰痛対策になる入浴法を紹介しよう。全身を温めるには、熱い風呂に肩まで浸かったほうがいいように思えるが、実はNG。半身浴で腰をじっくり温めるのが正解だ。関東労災病院主任理学療法士でコンディション・ラボ所長の園部俊晴氏がいう。
「ぎっくり腰や、筋肉のこわばり、筋膜と筋肉の滑りが悪くなって起こる痛みなど、腰痛には種類がありますが、基本的に温めたほうがいいとされています。
入浴では30分は湯船に浸かると良いですね。長風呂になりますから、肩まで浸かっているとのぼせたり、熱さで血圧が上昇して心臓などの循環器系にとって負担になるので、腰の上あたりまで浸かる半身浴を勧めます。
体を洗うときはタオルの両端を持ち、乾布摩擦の要領で背中をゴシゴシ洗う。この運動は腕を大きく振りながら歩くのと同じように、上半身の柔軟性を高め、日常生活でバランスを崩したときなどに立て直す助けとなり、腰への負担が軽減されるのです」
最後は眠り方だ。仰向け寝だと腰骨に負担がかかり、腰痛の原因になる──そう思い込んでいる人は多いのではないか。しかし、前出の園部氏によれば、その考えは間違い。むしろ仰向け寝は腰痛に良いのだという。
「基本は体の左右のバランスを保つのが大切なので、仰向けで真っ直ぐ寝るのがベストです」
では腰に悪いのは?