給気口のフィルターをチェックせよ
【×=フローリングなどの「冷たい床」 〇=「床用断熱シート」「滑り止めマット」を置く】
床付近の温度が下がり、足元が冷えがちなのが、床暖房のない合板フローリングを使った床だ。
「冬場はフローリングの部屋や板張りの廊下に、アルミと発泡材などでできた『床用断熱シート』を敷き、その上にカーペットやマットなどを敷くといい。ただし、カーペットやマットはダニが発生しやすいので、暖かくなったら片付けましょう」(上郡氏)
カーペットやマットが別のリスクを招くこともある。住まいのアトリエ・井上一級建築士事務所主宰の井上恵子氏が語る。
「カーペットやマットがズレて足を滑らせ、転倒する可能性があります。厚労省の人口動態調査によれば、65歳以上の家庭で起きた不慮の事故は、餅などの誤嚥による窒息に次いで、家での転倒が多い。
カーペットの下に敷く『滑り止めマット』は数千円程度で購入できます。カーペットの裏の四隅を固定するための両面テープは数百円程度で手に入ります」
【×=給気口など換気システムがある ○=「フィルター」を取りつける】
昔ながらの木造家屋に比べ、近年のマンションや洋風建築は断熱性・気密性が高い。そのため2003年以降、新築の住宅には、常に家の中の空気を入れ替える「換気システム」(給気口など)の設置が義務づけられている。
だが、湿気対策になる一方で、別のリスクも呼び込むと前出・井上氏が指摘する。