中国メディアは10月に入って、「劉氏の捜査は終了した」と報じたたうえで、劉氏は5月からこれまでの5か月間、身柄を拘束されただけで、裁判は開かれず、その結果、事実上の無罪として、釈放されたというのだ。これは腐敗摘発事件では劉氏が初のケースとみられる。
中国紙『北京青年報』は劉氏と他の犯罪者との違いについて、劉氏は自首し、捜査に協力したと伝えている。このためか、中国メディアが劉氏を名指しではなくて、「劉同志」として敬称としての「同志」という言葉を使っている。
これについて、香港紙『蘋果(リンゴ)日報』は「極めて異例な扱いだが、劉氏がトップを務めていた証監会は株式の取引を管理監督する最高機関で、党最高幹部ファミリーの株式取引の情報も把握している。劉氏が習近平主席ら現役の最高幹部、あるいは歴代の最高幹部ファミリーの不正な株式投資などの情報をちらつかせて、取引をしたのではないか」との北京の関係者の話を報じている。