ビジネス
2019.11.05 16:00 週刊ポスト
東急グループ築いた五島慶太氏、鬼気迫る辣腕伝説の数々

五島慶太氏には強烈な異名も(写真/共同通信社)
日本の高度経済成長を牽引した「昭和の名経営者」と言えば、松下幸之助、本田宗一郎、小倉昌男などが思い浮かぶ。一方、彼らと肩を並べるほどの成功を収めながら、毀誉褒貶相半ばする人たちがいる。東急グループの五島慶太氏もその1人だ。作家・増田晶文氏がレポートする。
* * *
五島慶太が逝って60年──“強盗慶太”の異名をとり東急グループの礎を築いた彼には、梟雄と辣腕事業家の二つの顔がある。
「ワシは白昼札片を切って堂々と強盗を働く」
五島はこう嘯いて企業合併に蛮勇を振るった。京浜や京王、小田急、地下鉄などを併合し“大東急”を実現したのは序の口。東映に白木屋をはじめ銀行、海運、自動車、ホテル……有名企業を続々と傘下に収めた。その数は160社に及ぶと言われる。
五島を知る人物は彼が、「乗っ取りは戦争」と語ったことを証言してくれた。標的になった企業は怨嗟の声をあげ、遺恨の残る後味の悪い事例が少なくない。
「負けたほうがワシのことを強盗なんて悪口を言う」
強盗慶太が横井英樹、小佐野賢治といった後の大物フィクサーを手懐けたことも特記しておこう。横井は白木屋買収に奔走し、小佐野が牙城にした国際興業は五島から譲渡された会社だ。
関連記事
トピックス

フジ女子アナのステマ疑惑を否定せざるを得ないテレビ局側の事情
NEWSポストセブン

小室圭さん 覆せぬ「祝福されない空気」、待ち受ける窮屈な結婚生活
NEWSポストセブン

「大阪ぎらい」「吉村ぎらい」加速 軋轢生む維新の無用なケンカ体質
週刊ポスト

「隠し録りしていたかも…」宮内庁が抱く小室圭さんへの深刻な懸念
週刊ポスト

韓国のトランプと呼ばれる次期大統領候補「日本は後進国に転落」発言
週刊ポスト

夏目三久の実父は「ネット監視」の大物 娘への誹謗中傷もパトロール?
週刊ポスト

小室文書 天皇陛下に触れないのは「結婚をスムーズに進める」ためか
女性セブン

「目と鼻のない娘」が18才になり、母が感じたエンタメの可能性
NEWSポストセブン