同じくベストジーニストに選ばれた(左から)山本美月、長谷川京子、E-girlsの楓(時事通信フォト)

 見方によっては、上記のような行動は、「プライドが無くてダサい」と捉えることができるのかもしれない。しかし、現代において、プライドの無さはある意味で美徳だ。コンサルティング会社・Lintos(リントス)の代表取締役で、共働きを望む女性が男性を選ぶ婚活サイト「キャリ婚」の運営者でもある川崎貴子氏は、現代の女性が求める男性像をこのように分析する。

「現代は共働き夫婦がすっかり当たり前の存在になりました。共働き家庭では、家事の分担などカップルごとのスタイルを模索していく必要があります。だからこそ現代の多くの女性は、『俺が決めるから何も聞くな』という昔気質の男性よりも、『ちょっと失敗したから軌道修正しようか』と対等に話し合いができるパートナーを求めている印象です。ちゃんと謝れたり相談できたりして、自分の弱さや失敗を開示できる男性のほうが、女性に安心感を与える世の中になってきたのかもしれません」

 近年は、自分の弱さや失敗を隠さない男性が好意的に受け止められるようになった──そう考えると、出川が女性向けCMのイメージキャラクターに起用されたことは、決して意外なことではなく、むしろ当然の結果なのだろう。

 ところで実は出川はそもそも“モテ男”であり、2013年6月に放送されたTBS系『有田とヤラシイ人々』では、「本当は女性に不自由したことがない」と告白していた。彼女たちは時代を先取りした恋愛観の持ち主だったのかもしれない。

●取材・文/原田美紗(HEW)

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