第7シリーズを機に放送時間が夜10時台に変更されたことについて、小山内氏は制作発表の場で、「正直言って気に入らないとプロデューサーに申しました。中学生が夜中に渋谷で遊んでいるのはおかしいと言いながら、夜10時からドラマを見ろとはいかがなものか」と苦言を呈しており、後にインタビューで「金八はもうやらないほうがいい」とも発言している。
深田恭子主演のドラマ『女はそれを許さない』(2014年、TBS系)は、『君に届け』や『近キョリ恋愛』などの話題映画を手がけてきた映画監督・熊澤尚人氏が演出を担当することで話題になったが、クランクイン直前に熊澤氏が降板。
「役柄の設定について深田から変更要請が入り、熊澤氏と衝突した」と報じられている。芸能レポーターの石川敏男氏が語る。
「降板劇に共通しているのは、役者と制作陣双方の“こだわりの強さ”ゆえだということです。全力で取り組んでいるからこそ意見がぶつかる。むしろ降板騒動があまり起きなくなった最近のテレビや映画界は健全ではないと思いますね」
ぶつかり合いを乗りこえた先にこそ、良質な作品が生まれるのだろう。
※週刊ポスト2019年11月29日号