近鉄特急「しまかぜ」の展望車両(時事通信フォト)

近鉄特急「しまかぜ」の展望車両(時事通信フォト)

 そうしたデメリットがあるにも関わらず、近鉄は新たな特急を次々と登場させている。近鉄が新しい特急を矢つぎ早に登場させる理由は、名古屋-大阪間に東海道新幹線や東海道本線と強いライバルがいることも一因とされる。常に新しい車内設備や斬新なサービスを提供しなければ、東海道新幹線や東海道本線に乗客を奪われてしまうからだ。

 そうした理由があっても、新たな特急を次から次へと開発・製造・運行することは難しい。

 近鉄が運行する特急列車は、近鉄グループの車両メーカー・近畿車輛が製造を一手に引き受けている。近畿車輛は車両製造という面から近鉄を支える縁の下の力持ちでもある。

「当社の車両は、すべて近畿車輛が製造しています。車両開発において近畿車輛の果たす役割は大きく、車両製造で培った高い技術力により近鉄特急の品質向上にも貢献しています。また、近畿車輛にはデザイン部門があり、近鉄からの提案を受け入れ可能にしています。設計部門と連携することで、機動的かつ独創的な車両開発を進めることができるのです」(近鉄広報部)

 こうした車両メーカーの尽力もあって、近鉄は来春に早くも新型特急80000系「ひのとり」をデビューさせる。

 まだ「しまかぜ」がデビューして日が浅い。それにも関わらず、近鉄は意欲的に新たな特急を登場させようとする。そこからは、近鉄の特急への強いこだわりを感じさせる。

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