年齢を重ねるほどに、高血圧や高脂血症、糖尿病を同時に患い、これらの治療薬を組み合わせて飲む人も多い。例えば、高血圧の人は糖尿病を発症しやすく、糖尿病患者の半数以上が高血圧を抱えているともいわれている。ナビタスクリニック川崎の内科医・谷本哲也医師がこう話す。
「高齢の方は、血圧が高くなり、糖尿病になり、骨粗鬆症になり……と、どんどん病気が重なっていって、いつのまにか薬が増えてしまう。しかし、併用する薬が増えれば増えるほど副作用が出るリスクは高まります。また、薬を飲んでいるのに血圧がさらに上がってきたとか、検査値が悪化してきたなど、新しい薬を追加で飲むことになってしまい、そこで新たな副作用に晒される危険性もあります。
そもそも高齢の方は若い人よりも内臓の機能が低下しているため、副作用が出やすい傾向がある。薬の服用には十分な注意が必要です。医師任せにせず、患者の側から『今のままでいいのか』『薬を減らせないか』と伝えることが大切です」
まずは自分が飲んでいる薬と、その「組み合わせ」をしっかりとチェックしておきたい。
※週刊ポスト2019年12月13日号