◆地方活性化にもつながる

 メリットのもう一つの側面、「日本代表の強化」について考えてみよう。強化される理由は、主に2つ。金銭面と環境面だ。

 金銭面は、先ほどの「協会」としてのメリットから生まれる「強化費の増加」による。また、スター選手が高年俸をもらっているとなれば、それを目指そうという子どもたち(というか、その親たち)も増えるだろう。競技人口というのは、意外にこうした要素も小さくないので、低年齢層での裾野が広がり、才能ある選手の出現確率の増加にも寄与するだろう。

 環境面では、海外の一流選手を呼んだり、海外のチームの参戦を許すなどが実現すれば、今よりも高いレベルのゲームを毎試合、各選手が経験できるようになる。これは、選手個々人、さらにはチーム、代表のレベルアップに直結する。

 さまざまな問題点はあったにせよ、スーパーラグビーに参戦した「サンウルブズ」は、明らかに日本代表の強化に(部分的にではあっても)役立った。その発展形を日本のリーグで実現しようという試みが「プロ化」だと言っても過言ではないだろう。

「選手」「チーム(企業)」「協会」以外のステークホルダーのメリットについても、積極的にアピールして、味方を増やしていく必要がある。例えば、スタジアムを所有する地方の自治体や団体などが考えられる。

 Jリーグなどと同様、フランチャイズ制を採用することが謳われているので、本拠地の地元への経済効果も小さくないはずだ(繰り返すが「成功すれば」という条件付き)。地域の活性化にも寄与するに違いない。

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン