血管年齢チェックシート

 近年は、夜間の脱水症を避けるため、就寝前に「コップ1杯の水を飲むこと」が推奨されるケースがあるが、冬場は避けたほうがいいと池谷医師は主張する。

「夏場は睡眠中に脱水を起こしやすく、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上がるので寝る前に水を飲むことが効果的ですが、冬場は体内に水分が余っているため、睡眠前に水を飲むと夜中にトイレのため目が覚めてしまうことがあります。睡眠の邪魔になるうえ、寒いトイレで血圧が上がるリスクもあるので、冬は寝る前の水分摂取は控えるべきです」

 近年、血管年齢を若返らせるために注目されているのが、血管内皮細胞が分泌する「一酸化窒素」の働きだ。

 一酸化窒素は血管内皮細胞にできた傷やコブを修復して動脈硬化を予防し、血小板が凝集して血栓ができることを防ぐ働きを持つ。一酸化窒素には、血管年齢を若返らせる効果があるとされている。

「一酸化窒素の分泌に最適なのが、日々の運動です。体を動かすと血管の内皮細胞から一酸化窒素が分泌されて、傷ついた血管を修復し、血流を改善します。日ごろからエレベーターを使わず、歩くことを心がけるだけで効果が出る。水泳やジョギングなどの有酸素運動ならさらに効果的です」

 運動が苦手な人でも、手軽に行なえるエクササイズが、池谷医師が考案した「ゾンビ体操」だ。

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