ライフ

明智光秀はなぜ本能寺の変を起こしたのか、本郷和人氏解説

大河ドラマでは長谷川博己が光秀を演じる(写真/AFLO)

「本能寺の変」の首謀者である明智光秀を主役にしたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』が始まった。光秀は、なぜ本能寺の変を起こしたのか。『東大教授がおしえる やばい日本史』などベストセラーを連発する歴史学者の本郷和人氏が、光秀の真実をわかりやすくレクチャーする。

 * * *
 光秀がなぜ本能寺の変を起こしたのか──。「朝廷黒幕説」や、信長が光秀と縁の深い長宗我部元親を攻めようとしたからという「四国原因説」など様々な説が出ていますが、歴史学者の立場から言えば「動機」を探ることにあまり意味はない。それはあくまでフィクション、小説の領域の仕事です。

 その前提の上であえて言うとすれば、「光秀は信長の天下統一後の自分の処遇に不安を抱いていたのではないか」ということですね。

 信長は息子たちのために、次世代の織田政権を盤石にする準備を着々としていたはずです。それを見て、光秀らオールドパワーは「もう俺たちはお払い箱になるのではないか」と思ったかもしれません。信長の抜擢主義は諸刃の剣であって、役に立つならいくらでも引き立てるが、不要となれば切り捨てられる。

 実際、佐久間信盛や林秀貞などの重臣が追放されています。それを見て、光秀ばかりでなく家臣の多くが「次は俺か」と思っていたでしょう。

 それよりも興味深いのは、光秀は本能寺の変の「後」をどう生き抜こうと考えていたかということです。

関連記事

トピックス

パワハラ疑惑の渦中にいる楽天の安樂(公式HPより)
楽天・安樂、パワハラ疑惑でクビは不可避の状況か 「暴行で解雇」デーブ大久保氏の擁護には呆れる声
NEWSポストセブン
逮捕された西成署の巡査(時事通信フォト)
《国際ロマンス詐欺で25歳現役女性警察官が逮捕》柔道インターハイ出場“陽キャ”な「ミニスカポリス」の闇堕ち
NEWSポストセブン
「ヤンキー姉」の愛称で知られる志筑杏里(撮影 加藤慶)
【BreakingDownで話題の元アイドル】ヤンキー姉が語る「ストーカーとの半生」 驚きの対策は「月収、自宅、交際遍歴をすべて公開」
NEWSポストセブン
VIP席の一角に中居正広の姿が
中居正広が元RIP SLYME・SUの誕生パーティーで「バンザイ」 屋上クラブでの“完全復活”姿
週刊ポスト
相撲協会の理事選出馬に野心を見せていた宮城野親方だったが…(時事通信フォト)
元横綱・白鵬の宮城野親方、協会理事選不出馬の内幕 “貴の乱”の二の舞いを許さぬ執行部の包囲網、野望は潰えたのか
週刊ポスト
池田大作・名誉会長は一体いつまで“健在”だった?(時事通信フォト)
【13年間の不在】池田大作・創価学会名誉会長はいつまで“健在”だったのか 2年前に目撃した教団施設に入った巨大バス
週刊ポスト
山口晋・自民党衆議院議員(左/時事通信フォト)と20代女性A子さん(右)
山口晋・自民党衆議院議員の20代女性への“泥酔キストラブル”に地元大揺れ 父の山口泰明・元党選対委員長が「愛する息子に継がせるため」にしてきたことは
NEWSポストセブン
九州場所
大相撲九州場所「テレビが映さない表彰式」の驚き 栄えある「年間最多勝」の表彰時に観客がこんなに少ないなんて!
NEWSポストセブン
A子さん(左)は被害届を提出し、山口晋・衆院議員も警察に相談(右写真=共同通信社)
【全文公開】自民党・山口晋衆院議員が「泥酔女性にキス」でトラブル 女性は被害届提出、山口議員は“恐喝された可能性”で警察に相談
週刊ポスト
(ハーレーダビッドソン・ジャパンの公式YouTubeチャンネルより)
永野芽郁、初マイバイク「ハーレーダビッドソン」ライド動画が大好評 バイク仕事のオファー殺到間違いなしか
NEWSポストセブン
池田大作氏の訃報に政界で最も敏感に反応したのは岸田文雄・首相だった(写真/共同通信社)
岸田首相が創価学会・池田大作名誉会長死去で「異例の弔問」 政権に不満を抱える学会員に“媚び”を売る下心か
週刊ポスト
番組を再度欠席した神田正輝
《旅サラダを2週連続で欠席》神田正輝、検査入院拒んでいた背景に「悪いところがあれば自分でわかる」長年の病院嫌い
NEWSポストセブン