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2020.01.31 07:00  週刊ポスト

「トンデモ閣議」乱発の背景に首相のメンツや閣僚失態隠し

国連本部で開かれた都市の脱炭素化に関するイベントで演説する小泉進次郎環境相(時事通信フォト)

 安倍首相は安保法制が審議された参院予算委員会(2015年)で、自衛隊を「わが軍」と呼んだ。口が滑ったのだろうが、「自衛隊は軍隊ではない」とする従来の政府解釈との矛盾が指摘されると、国会答弁を訂正するのではなく、こんな答弁書を閣議決定している。

〈自衛隊は、憲法上自衛のための必要最小限度を超える実力を保持し得ない等の制約を課せられており、通常の観念で考えられる軍隊とは異なるものであると考えているが、(中略)国際法上、一般的には、軍隊として取り扱われるものと考えられる〉

 こうして自衛隊は“晴れて”軍隊となった。

 麻生太郎・副総理兼財務相の失言も閣議決定で“救済”された。2018年に財務省で発覚した福田淳一・事務次官(当時)の女性記者へのセクハラ問題について、麻生氏は「セクハラ罪っていう罪はない」と庇って批判を浴びた。政府はこの発言についてどう閣議決定したか。

〈セクシュアル・ハラスメントが、刑法第百七十六条(強制わいせつ)等の刑罰法令に該当する場合には、犯罪が成立し得るが、その場合に成立する罪は、(中略)強制わいせつ等の罪であり、お尋ねの「セクハラ罪」ではない〉

 麻生氏は“間違ったことは言っていない”ことになる。

 閣議決定で日本語の言葉の定義を書き換えたこともある。

 国会が紛糾した2017年の「共謀罪」法案(組織的犯罪処罰法案)の審議では、安倍首相が共謀罪の対象について「そもそも犯罪を犯すことを目的としている集団でなければならない。これが(過去の法案と)全然違う」と答弁。野党から「オウム真理教はそもそもは宗教法人だから対象外か」と問われると、首相は「『初めから』という理解しかないと思っているかもしれないが、辞書で念のために調べたら『そもそも』には『基本的に』という意味もある」と主張した。

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