スポーツ

1番人気でオッズが1倍台の馬券は買いなのか? 競馬通考察

一番人気は買いなのか

 誰もが夢見るものの、なかなか現実にならない夢の馬券生活。調教助手を主人公にした作品もある気鋭の作家、「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆する須藤靖貴氏が、馬券のオッズについてつづる。

 * * *
 連載のハナで「馬券・ハードボイルド宣言」を立ちあげた。「感傷を排し冷酷な態度で対象を描く文学」(新明解国語辞典)なる定義は競馬にこそ相応しい。競馬場ではたいてい浮かれたり熱くなったりするから。ハナ差で万馬券を逃して泣いたことだってあるし。感傷に長いお別れを。

 騎手の好き嫌いなども感傷だ。「乗れている」なんて評価に乗るのは安直だろう。中でも「外国人騎手頼み」ってのはどうなのか。

 初心者女性に馬券指南を乞われた先輩作家は「カタカナの騎手を」と冗談交じりに答えた。決着は外国人騎手のワンツー。馬連を的中させた女性に「競馬って簡単ね」と鼻先をあげられたという。先輩の苦笑顔が目に浮かぶようだ。

 たしかに腕がいい。長い脚を利して巧みに馬の重心を操作し、力を溜め、強く前進させる。これが外国人騎手共通の特長らしく、道中の位置取りも巧みで追い出しのタイミングも精妙。馬券検討の信頼に足ることは間違いない。

 その代表は3年連続リーディングのC.ルメール。去年は164勝で勝率.252、連対率.442、3着内率.562というのは驚異的だ。単勝を4回買えば必ず的中するというわけだった。

 だが、彼の単勝を買い続けたときの回収率は70%程度。単勝オッズが1倍台というケースが多く、当たるけれど儲からない。他のリーディング上位を見回しても、100%を超えているのは丸山元気、池添謙一、幸英明、藤岡佑介ぐらいだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ロッカールームの写真が公開された(時事通信フォト)
「かわいらしいグミ」「透明の白いボックス」大谷翔平が公開したロッカールームに映り込んでいた“ふたつの異物”の正体
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
几帳面な字で獄中での生活や宇都宮氏への感謝を綴った、りりちゃんからの手紙
《深層レポート》「私人間やめたい」頂き女子りりちゃん、獄中からの手紙 足しげく面会に通う母親が明かした現在の様子
女性セブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン