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2020.03.09 07:00  女性セブン

山口恵以子氏、在宅医と共に自宅で看取った母の最期振り返る

山口さんの母の在宅医だった山中さん(撮影/横田紋子)

山口:大学病院ではいろんな先生に診ていただきましたが、どの先生も患者ではなく、コンピューターしか見ていなかった気がします。必ず母の顔を見て直接血圧を測ったり、手や脚を触ったりしてくれたのはおひとりだけでした。

山中:いくら技術がある有名な医者でも、患者さんの話を聞かなければ病状はわかるわけがありません。大きな病院のメリットは高度な検査ができることですが、実際には血液検査や尿検査はデータとして取るだけで治療につなげていないことも多いですし、ムダが多いと感じます。

山口:あの頃、母は自力で歩けましたし、緊急を要するような病状ではありませんでした。いまから思えば、定期的に薬をもらうだけなら、あえて大学病院に行く必要なんてなかったんですよね。主治医が近所の医院に移ったのをきっかけに、大学病院に行くのをやめました。

〈2018年9月、絢子さんは直腸潰瘍からの出血により大学病院に救急搬送。以後寝たきりになった。このとき、回復が見込めずに療養型病院への転院をすすめられた山口さんは「もう助からないなら、私が家で面倒を見る!」と、兄たちの心配を押し切って在宅での看取りを決意。「病院でできることは在宅でもできるので大丈夫」と言う山中さんの言葉もあり、10月末に自宅に連れて帰った〉

山口:それまでの母はゆるやかに下降線をたどっていたので、このまま少しずつ弱りながら、100才くらいまで生きるのかなと能天気に考えていたんです。母が嫌がる訪問リハビリをもう少し無理に続けていれば結果が違ったのかな、と後悔することもあります。

山中:うーん。でもお母さまは無理な治療や投薬をせず、最期の時間を大切な家族と一緒に、穏やかに過ごされたのではないかな。最期まで、ご家族の愛情に包まれていらっしゃったと感じます。

◆医療の選択は結果論 家族は悩んで当たり前

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