芸能

吉田鋼太郎が主演 時代劇研究家が注目する作品とその理由は

吉田鋼太郎主演で復活

 1978年に萬屋錦之介が主演し、話題となった時代劇『柳生一族の陰謀』。このほど、吉田鋼太郎主演で復活する(NHK BSプレミアム・4月11日、午後9時~)。時代劇好きにはたまらないという話題作。その面白さについて時代劇研究家のペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 まもなく放送される『柳生一族の陰謀』。映画好き、時代劇好きならタイトルを聞いただけで「こりゃ大変だ!」とわくわくする人気作だが、その面白さはどこにあるのか?

 ポイントは、歴史をぶっ壊すほどのストーリー展開と登場人物全員のキャラが濃すぎというところ。

 物語の発端は徳川二代将軍・秀忠が急死したこと。三代将軍候補には、嫡男の家光(岡山天音)と弟の忠長、ふたりがいるのだが、秀忠の妻・江与(斉藤由貴)は、昔から家光を遠ざけ、忠長を溺愛。しかし、家光の乳母お福(後の春日局・美村里江)は、なんとしても家光を将軍にと暗躍する。徳川家の剣術指南役・柳生宗矩(吉田鋼太郎)は、柳生新陰流の弟子である家光を将軍にと陰謀をめぐらす。息子の十兵衛(溝端淳平)は父の命により、敵を次々ほろぼすことになるが…。

 徳川義直役の高橋克実が「『仁義なき戦い』を時代劇にした」とコメントしていたが、とにかくあっちでもこっちでもバトルが勃発。家光と忠長がお互い嫌な顔でにらみ合えば、お江与はひざまずくお福の頭を憎々し気に扇子でペチッ! こういうときの斉藤由貴の迫力はただならぬものがある。だが、ペチッとされて眉毛を吊り上げ、妖気を漂わせる美村もなかなか。京都と江戸も対立するし、大奥では女殺し屋が大暴れ。宗矩は「親に会えば親を殺す。仏に会えば仏を殺す」と怖い顔で言ってるし。毒殺、爆破、飛び道具、なんでもアリ。ここまでくると何と何が戦ってるのか…大混戦である。

 そんな中、『柳生一族の陰謀』に欠かせない伝説のあの役もバッチリ登場する。それは京都の公家・烏丸少将(文麿)だ。徳川家を崩壊させ、王政復古を狙うこの男。外見は烏帽子をつけた白塗りのお公家フェイスなのだが、恐ろしく腕が立つ。1978年の深作欣二監督の映画版では、成田三樹夫が演じた。白馬に乗り、供を連れて優雅に林の道を進む少将は、馬を止めて待ち伏せする十兵衛(千葉真一)言い放つ。「出ておじゃれ!」「姿は隠しても獣はニオイでわかりまするぞ!」

関連記事

トピックス

安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ブラジルにある大学の法学部に通うアナ・パウラ・ヴェローゾ・フェルナンデス(Xより)
《ブラジルが震撼した女子大生シリアルキラー》サンドイッチ、コーヒー、ケーキ、煮込み料理、ミルクシェーク…5か月で4人を毒殺した狡猾な手口、殺人依頼の隠語は“卒業論文”
NEWSポストセブン
9月6日に成年式を迎え、成年皇族としての公務を本格的に開始した秋篠宮家の長男・悠仁さま(時事通信フォト)
スマッシュ「球速200キロ超え」も!? 悠仁さまと同じバドミントンサークルの学生が「球が速くなっていて驚いた」と証言
週刊ポスト
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン
園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン