男性はその後、別の病院でレントゲンを撮ったところ、肺に影があった。検査結果は陽性だった。
「医療現場の疲弊はわかりますが、もっと病院側が患者に寄り添わないといけないのではないでしょうか。『ダイヤモンド・プリンセス号』で感染者が出てから、国内でも感染者が増えることは予見できた。早く設備投資して病床数を確保するなどやり方はあったはずです。
病院の本音を言ってしまえば、“院内感染が起きればほかの客(患者)も減る”“感染症の患者を入院させると、感染防止のために大部屋にぎゅうぎゅうに押し込めないために儲からない”“感染防止のために防護服などの余計なカネ(経費)がかかる”といったものでしょう。それにしても、保健所と病院は言い訳ばかり言っているような気がします」(医療ジャーナリスト)
4月中旬、厚労省内部でようやく本気で検査数を増やそうという動きが出てきたという情報がある。東京都などが、感染者を隔離できるホテルなどの施設を用意したから、感染確定者が増えても病院に負担がかからないという背景があるようだが、それならば、なぜ政府は2か月前から必死に隔離施設を確保しなかったのか。検査数が増えないのは、結局、政府の怠慢なのだ。
※女性セブン2020年4月30日号