10~20代を中心に絶大な支持を集めたインターネット発の人気オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』から生まれた男性アイドルグループJO1(ジェーオーワン)。11人のメンバーは6500万票もの視聴者投票によって、101人の練習生から選ばれた実力者で、3月4日に発売されたデビューシングルがオリコン初登場1位を飾るなど、破竹の勢いを見せている。
しかし、あるグループの出現で、11人とそのファンたちは戸惑いを隠せないでいる。
発端は、JO1のデビュー1か月前のこと。オーディションに参加していたものの最終審査で落ちたり、途中辞退をした7人が、ORβIT (オルビット)という名で活動することがYouTubeで発表された。彼らを応援してきたファンは歓喜したが、一方で、“本家”のお披露目目前というタイミングや、所属事務所が明らかにされていない点に疑念を抱くファンもいた。
「実はORβITは、オーディションの企画・運営を行った吉本興業に無許可で結成し、活動をしているんです」
とは、さる芸能事務所幹部。そしてこう続ける。
「しかもこのグループを束ねているのはオーディションスタッフだった女性Aさん。つまり、オーディションに参加していたメンバーを元スタッフが秘密裏に引き抜いて、勝手に活動をしている。オーディションそのものを裏切る行為で、あまりにひどいルール違反ですね」
Aさんはもともと、大手音楽事務所で働いていて、超人気韓流歌手のプロモーションに携わっていた。
「現在はフリーで活躍していて、今回の番組には運営サイドとして参加していました。練習生のスケジュール管理や生活指導を担当した外部スタッフで、練習生にとっては、いちばん身近にいたスタッフの1人です」(制作会社関係者)
練習生とスタッフは一定の距離を保つことが絶対ルールとなっていた。
「でもAさんは一線を越えてしまった。自分の宿泊部屋に練習生を呼んで相談に乗り、別のスタッフに注意されたこともありました。練習生と親密になっていく一方で、番組のあり方を非難したりオーディションの制度に対して堂々と文句を言うようにまでなっていった」(前出・制作会社関係者)
Aさんは、当落線上ギリギリのラインにいた少年たちにとっては頼みの綱に見えたのかもしれない。
「オーディション参加者は、不合格の場合でも、今後の芸能活動についてはまず制作サイドに相談する約束になっていた。実際、ほかのグループで活動を始めた落選メンバーもいますが、しっかり筋を通した上でのことです。運営側に何の相談もなく、少年たちにも状況をしっかり説明しないまま芸能活動をさせることは彼らにとっても不幸なことですよ…。JO1サイドも事態がのみ込めず、Aさんに再三にわたって説明を求めていたようですが、応答はなかったようです」(前出・制作会社関係者)