国内

元自衛官教えるコロナ対策、外出は10~15時にせよなどの根拠

自衛隊式の感染予防対策に注目が集まっている(写真/共同通信社)

 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。米ハーバード大学の教授は「世界の人口の70%が感染する」と警鐘を鳴らした。だが、日本では例外が起きた。集団感染が起きているクルーズ船の中に飛び込んだ、自衛隊員が起こした奇跡である──。

 新型コロナウイルスの集団感染が発生したダイヤモンド・プリンセス号。ここでは、救助にあたった医師や政府職員、検疫官らの感染が相次いだが、自衛隊は2700人の隊員が対応していたにもかかわらず、感染者ゼロで任務を終えたのだ。

「ぜひ、感染防止のノウハウを教えてほしい」──。日増しに増える各自治体からの要望に応えて、4月14日に自衛隊が公式サイト上で39ページにわたる資料「新型コロナウイルスから皆さんの安全を守るために」を公表した。日々の生活のなかで実践できる手軽な感染防止法がここでは紹介されている。

◆新型コロナの弱点は紫外線と湿度

「実は、この資料は氷山の一角。載っていない“自衛隊式マル秘感染予防策”があるんです」

 こう話すのは、元陸上自衛隊衛生官で有事医療ジャーナリストの照井資規さんだ。照井さんはダイヤモンド・プリンセス号で自衛隊から感染者が1人も出なかった理由を次のように分析する。

「自衛隊には、情報収集と分析のノウハウがあります。今回の新型コロナウイルスは紫外線に弱いことが判明しています。彼らが対応にあたった2月は直射日光が強い時間は12~14時までの2時間程度しかない。船外での活動はこの間に集中的に行うなど、動くべき最適な時間帯を見極めて行動する癖がついているのです」

 そもそも、自衛官は免疫力が高いことも大きな要因だという。

「自衛官には指定場所に居住する義務があって、隊員の約80%は原則として駐屯地や基地の中で生活しているため、夜11時消灯、朝6時起床という非常に規則正しい生活を送っています。また、栄養士が考えたバランスのよい食事を3食摂っているうえ、1日30km走るなど常に体を鍛えているので、免疫力が一般の人よりも高いといえます」(照井さん・以下同)

“体調管理も任務の1つ”として、日頃から自己管理を徹底している自衛官たち。彼らが当たり前のようにやっている習慣の中にはわれわれ一般人でも活用できる、コロナ感染を防ぐヒントがあるという。

◆髪の毛、スリッパにも注意を

 その1つが、髪をまとめることだ。

「私の妻は、元自衛隊看護師で自衛隊中央病院の感染症病棟に勤務していました。髪は汚れをためこみやすいので、清潔に保つためにはまとめることが必須です。彼女は、家庭に感染症を持ち込まないために帰宅したら即、シャワーで洗い流していました」

 家の中にウイルスを持ち込むリスクを最小限にするには、どんなに疲れていても、玄関からリビングに直行はNGだという。帰宅時には次の手順を守りたい。

「玄関で上着と靴下を脱ぎ、使い捨てスリッパに履き替えます。もし、使い捨てではないスリッパを履くなら、次亜塩素酸ナトリウムで毎日消毒するように努めましょう。そして、お風呂場に直行し、シャワーもしくは入浴。同時に、水道水でうがいもします」

関連記事

トピックス

鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン