始球式に登場した内田雄馬(写真右・2019年8月19日、埼玉・メットライフドーム=時事通信フォト)
「ファンにしてみれば、あくまでも善意のツイートだっただろうし、“自分が守る”などというのも半分ネタのようなものだったはずですが、そこを気持ち悪がられてしまうのは、それこそ気の毒な展開ですね……。おそらく小倉さんサイドとしても、ファンがどのような反応をするかはある程度予測できていたとは思います。でも、さらにそこをネガティブに受け止められるのは、少々想定外だったかもしれません」(メディア関係者)
今回の一連の騒動は、あまりにも悲運だったと前出・大塚氏は分析する。
「新型コロナウイルスの影響でファンとの接点が減っているなか、SNSや動画配信に力を注いでいるアイドルや声優が増えています。おそらく小倉さんの個人ツイッターも、ひとつのファンサービスとして始めたものでしょう。しかし、そもそもSNSにおいて、ファンとの距離感や空気感を上手くコントロールするのは、そう簡単ではないという問題があります。また、内輪で楽しまれていた“ノリ”が、SNSを介して外部に出ることで、思いがけない展開になってしまうこともある。
しかも、外出自粛中だと、タレントと事務所がSNSの運用についてしっかり話を詰めるのも難しくなっていて、どうしても見切り発車のような状態になりがち。加えて、みんな時間があるので、細かいところまでSNSをチェックし、話題にする環境が整っている。そういった状況の中で、今回のような悲劇的な展開が生まれてしまった可能性は否めません」
手軽にファンサービスができるという意味ではSNSはとても有用だが、それまで見えなかったものが可視化され、思いも寄らない反応を受けるという危険性もはらんでいる。イメージが重要なアイドルや声優という立場であれば、緊急事態といえども、あらゆる可能性を想定した上で、覚悟をもってSNSを使わなくてはならないのかもしれない。