国内

外出禁止でわが子を虐待してしまいそう… そんな時の対処法

コロナ禍のストレスで追いつめられ…。親と子のSOSが急増(写真/PIXTA)

“もう限界”――毎日のようにインターネット上の窓口に寄せられる相談の中に、この言葉が何度も登場している。感染リスク、休校、在宅勤務、収入など、過去に前例のない大きなストレスに襲われた母親たちの悲鳴だ。わが子にいら立ちを爆発させる前に、母にできることとは。

 長い自粛生活で、日本中の人々が大きなストレスを抱えている。一日中家の中に閉じこもって家族と顔を突き合わせていると、ストレスの発散もままならない。親たちも苦労が絶えないが、追い詰められた親たちの“はけ口”になるのはいつも子供だ。

 5月12日、厚生労働省は、1~3月に全国の児童相談所が対応した虐待相談件数が前年より1~2割増加したことを発表した。

 児童相談所に限らず、虐待防止のためのNPOや民間団体などにも、「わが子を虐待してしまいそう」「虐待してしまった/された」といったSOSが急増しているという。

◆4月の相談件数は3月の3倍に

 NPO「あなたのいばしょ」は、悩みを抱えた人が誰でも気軽に相談できるように、24時間365日、チャットでの相談を受け付けている。慶應大学3年生で代表の大空幸星(こうき)さんは、4月に入ってから相談件数が増えていると話す。

「平均して1日に約200件の相談が寄せられる中、新型コロナの影響による家事や育児のストレスを訴えるかたが増えています。実際に虐待したのではなく“虐待してしまいそう”という相談だけでも、4月は3月の3倍です。“虐待の一歩手前でなんとか踏みとどまっている”という声が多い」(大空さん・以下同)

 実際の相談を見てみると、母親の行き場のない思いが伝わってくる。

《自粛生活が長びいてイライラしています。在宅ワークをしていますが、子供も休校で家にいて、日に日にストレスが増していって、どうやって過ごしたらいいかわからなくて。今日、子供とウマが合わず家を出ました。いま、ひたすら歩いています。不安です》

 この相談者と同じく、多くの母親は、自分が“虐待の一歩手前”にいることを自覚していると、大空さんは言う。

「“子供に話しかけられただけでイライラする”という母親も多く、“このままではダメだとわかっているのに、どうすればいいかわからない”という切実な思いが伝わってきます」

 一方で、本当に限界を超えてしまった母親もいる。生後2か月の子供を育てる母親は、「あなたのいばしょ」に悲痛な思いを明かした。

関連記事

トピックス

筒香が独占インタビューに応じ、日本復帰1年目を語った(撮影/藤岡雅樹)
「シーズン中は成績低迷で眠れず、食欲も減った」DeNA筒香嘉智が明かす“26年ぶり日本一”の舞台裏 「嫌われ者になることを恐れない強い組織になった」
NEWSポストセブン
テレビの“朝の顔”だった(左から小倉智昭さん、みのもんた)
みのもんた「朝のライバル」小倉智昭さんへの思いを語る 「共演NGなんて思ったことない」「一度でいいから一緒に飲みたかった」
週刊ポスト
陛下と共に、三笠宮さまと百合子さまの俳句集を読まれた雅子さま。「お孫さんのことをお詠みになったのかしら、かわいらしい句ですね」と話された(2024年12月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)
【61才の誕生日の決意】皇后雅子さま、また1つ歳を重ねられて「これからも国民の皆様の幸せを祈りながら…」 陛下と微笑む姿
女性セブン
筑波大学・生命環境学群の生物学類に推薦入試で合格したことがわかった悠仁さま(時事通信フォト)
《筑波大キャンパスに早くも異変》悠仁さま推薦合格、学生宿舎の「大規模なリニューアル計画」が進行中
NEWSポストセブン
『世界の果てまでイッテQ!』に「ヴィンテージ武井」として出演していた芸人の武井俊祐さん
《消えた『イッテQ』芸人が告白》「数年間は番組を見られなかった」手越復帰に涙した理由、引退覚悟のオーディションで掴んだ“準レギュラー”
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
NBAレイカーズの試合観戦に訪れた大谷翔平と真美子さん(AFP=時事)
《真美子夫人との誕生日デートが話題》大谷翔平が夫婦まるごと高い好感度を維持できるワケ「腕時計は8万円SEIKO」「誕生日プレゼントは実用性重視」  
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン