これまでも、家族にうつさないためにわざわざホテルを借りてそこから出勤したり、連日マイカーに宿泊する医療従事者の姿がたびたび報じられた。
どの仕事もつらいはずだが、諦めや嘆きが表に出る機会は少ない。むしろ多くの人は口を揃えてこう語る。
〈つらいなんて言ってられない。私たちが働かないとみんなが困るから〉
だがそこには落とし穴もある。労働や貧困問題に取り組むNPO法人「POSSE」代表の今野晴貴さんはこう指摘する。
「大きなやりがいを感じている人ほど、労働条件で無理をさせられてもがまんする傾向があります。給料が低すぎたり労働時間が長すぎたりしても、自分の仕事に意義を感じていて、責任感が強いから、つい頑張ってしまうんです」
※女性セブン2020年6月18日号