自慢のDIYスライム動画をあげる人も多い
そうした様々な材料の情報を得るのは、もっぱらYouTubeだ。
いま、自慢のDIYスライム動画をYouTubeに投稿する人は数えきれないほどいるが、シェービングフォームやキラキラ光るラメ入りの水のりなどを大量に投入して作る“盛りすぎ(入れすぎ)スライム”で注目を浴びるユーチューバーも続出しており、小学生の間で“神”と呼ばれている。
だが、こうした状況に眉をひそめる親たちも多い。
「家の中のあらゆる生活用品を使われると勿体ないですし、完成したスライムはしばらくパレットに保管して遊んでいますが、結局最後はゴミになるだけ。ママ友の家では“スライム禁止令”を出したそうです」(中田さんの母親)
教育評論家の石川幸夫氏は、こうした子どもの遊びに寛容的な意見を述べる。
「大人でさえかなりのストレスを溜め込んでいたコロナ自粛。子どもたちは動き回りたい自由も奪われ、親が感じている以上の強いストレスを受けていました。
そんな中、スライムづくりのような制作意欲と、得体のしれない物の感触を求める行為は、子どもの防衛本能と考えられ、皮膚を通したストレス発散なのかもしれません。物事を通して変化に対応する能力を身につけることは大切だと思います」
今年は遅れていた授業時間を取り戻すべく、調理実習やプール、林間学校など体験型学習が中止になる可能性がある。また、夏休み恒例の自由研究もなくなりそうな小学生たち。材料の持つ特徴や性質などを理解しながら、適度なスライムづくりをする程度ならば、親も大目に見ていいのでは?
作ったスライムを保管して長時間手触りを楽しむ小学生も