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2020.07.04 07:00  NEWSポストセブン

客足戻らぬカプセルホテル 感染対策”見える化”試行錯誤も

カプセル内を念入りに清掃、消毒するスタッフ

カプセル内を念入りに清掃、消毒するスタッフ

 JR新宿駅の東南口、甲州街道の高架に沿うように立地する「豪華カプセルホテル 安心お宿プレミア新宿駅前店」に到着すると、多くのスタッフが営業再開に備え、館内の清掃や消毒に勤しんでいた。こちらのカプセルホテル、じつは新型コロナウイルスのニュースが拡散し始めた頃に「カプセルホテルの感染症対策」というテーマで取材した経緯がある。

 そのとき驚いたのは、コロナ禍に関係なく以前からマスクを無料配布し、館内の至る所に手指消毒やうがい薬を設置していたことだった。

 そもそもカプセルホテルは、清掃をはじめ感染症対策等の衛生面への徹底した対応が顧客獲得そのもの(業績)へリアルに直結する業態だ。もちろん施設によりさまざまであろうが、こちらでは施設の開業時から感染症対策に取り組んできたこともあり、コロナ禍の感染症防止においてもスムーズに対応できたと担当者は話していた。

 そのような施設が今回の営業再開に際してどのような“追加”対策を施すのか、カプセルホテルならではの視点とはどのようなものなのか。

 一般的なホテルへ出向くと感染症対策について“見える化”が進んでいることがわかる。パッと見でわかるサインでビジュアルとして注意喚起する。ここのカプセルホテルでもパブリックスペースのポップなど同様の光景が見られたが、バックオフィスでも見える化が進んでいた。

 スタッフ全員の体温・体調・手袋マスク着用のチェック一覧表を全員が共有でき、コロナ対策としてパブリックスペース、接客時、宿泊、ラウンジ、清掃等のそれぞれの注意点が計35項目並び、それぞれに準備品や手順が明確に記されている。こちらも共有されている。

 営業再開後の宿泊に関して聞いてみたところ、「しばらくは稼働を25%に抑制する」という。すなわち4つに1つのカプセルのみをアサインすることになる。カプセルスペース内の消毒・換気は当然として、気になるのがカプセルユニット内部だ。これについては、UV(紫外線)を用いた器具を設置すべく専門の事業者と開発、まもなく導入できる予定だという。殺菌効果は高く、コロナウイルスにも効果がある一方で人体には影響がないという。

 ゲストへの情報提供という点では、各々のスマホやタブレットで混雑状況が確認できるシステムを導入。QRコードでラウンジや大浴場などパブリックスペースの状況がビジュアルとして見られるようにしたという。これまでゲストがピックアップしていたアメニティは個別のバッグへまとめられ渡される。そこにはアルコール消毒液のパックも入っている。

 筆者の知る限り、一般のホテルでもここまでの対策はなかなか見られないが、それだけカプセルホテルの抱く危機感を物語っているといえよう。

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