テレワークで仕事をするカルビー社員(2017年撮影、写真/カルビー提供)
◆採用面接は動画で実施
カルビーは、原則テレワーク化と同時に、単身赴任の解除も導入した。
「これも新しい働き方の一環として取り入れました。本人が希望し、テレワークで働いても業務に支障がないと会社が認めた場合に、単身赴任を解除できます。家族との時間を大事にしてもらえれば、その分仕事にもポジティブに取り組めるのではないかという思いから導入に至りました。
解除後は、単身赴任先の部署に所属しながら、自宅などの遠隔地からテレワークで仕事をするケースもあれば、自宅に近い営業所などに出社して仕事をすることもあると思います。まだ始まったばかりの制度なので、効果についてはこれから分かってくると思いますが、従業員の働きやすい環境を整え、高い生産性の実現を目指していきたいと思っています」
新入社員にはどう影響するのだろうか。
「新入社員の入社後の働き方についてはこれから決めていく予定ですが、当面は配属先によって出社したり、研修が終わり次第テレワークに移行するなど、ケースバイケースでやっていくと思います。また、採用面接については、動画を使って実施していきます。既に昨年の秋から、従来は対面で行っていた1次面接を、学生が録画した動画での選考に切り替えました。学生にとっては東京までの交通費や時間の削減になり、弊社としても優秀な人材を獲得できる幅を広げられます」
テレワークの対象者には、毎日の出勤がなくなったため定期代の支給は廃止にし、自宅勤務での環境を整えるため、「モバイルワーク手当て」を一時金として一律支給したという。Wi-Fiルーターや机、椅子などを購入した社員が多かったようだ。テレワークの原則化に伴い、社員の勤怠管理や評価制度はどう変わるのか。