丸山氏が特に評価するのは、柴田のアナウンサーとしての“多才ぶり”だ。
「2016年にキャスターとして活動をスタートしてから、ABEMAのさまざまな番組に出演してきたことが彼女の強みだと思います。ニュース番組『ABEMAヒルズ』では原稿読み、情報バラエティ『ABEMA Prime』やラジオ番組テイストの『柴田阿弥の金曜The NIGHT』では進行やトークと、これまで柴田アナはバラエティ豊かな番組を担当してきました。
キー局アナはニュースならニュース、バラエティならバラエティと担当ジャンルの傾向が偏重することが多いので、もしかすると柴田アナは彼女たちよりも多才になっているかもしれません」
丸山氏は、「正直なところ、2016年にSKE48からキャスターに転身したときは驚きながらも、ABEMAがメインということで『微妙な先行きになるだろう』という印象でした」と告白する。
「これまでの局アナやフリーアナは、『まず地上波で知名度を上げて、ネット番組にも出演して話題になる』というパターンが多かった一方、柴田アナは、『ネット番組でキャリアアップして地上波に進出する』という従来のアナウンサーとは異なるモデルケースを提示した草分け的な存在と言えます。今後は彼女のようなパターンが増えていくのではないでしょうか」(丸山氏)
ABEMAとともにキャスターとして成長していった柴田。今年4月に開局4周年を迎えたABEMAは、有料会員数が59.3万人を突破したことが発表され、順調に力を伸ばしている。同局を黎明期から支える柴田にもさらなる飛躍が期待できそうだ。
●取材・文/原田イチボ(HEW)