グループ内で独自の存在感を発揮していた柴田だが、2016年8月にSKE48卒業後、フリーアナに転身することが発表されたとき、ファンの多くは行く末を心配したのではないだろうか。
多数の人気女子アナを擁する“名門”セント・フォースに所属したとはいえ、アイドルがアナウンサーに転身する例は当時まだ少なかった。同年に開局したばかりのAbemaTV(現・ABEMA)でキャスターに就任したときも、「ネット番組のレギュラーが精いっぱいなのだろう」と感じたファンもいたかもしれない。
一部の心配の声をよそに、柴田はその後着実にキャリアを積んでいく。2017年1月にはテレビ東京『ウイニング競馬』の新MCに抜てきされ、2019年末まで務め上げた。同番組のMCはテレビ東京の若手アナウンサーが担当することがほとんどであるため、柴田はその“牙城”を崩したと言える。
現在もCSのフジテレビONE『プロ野球ニュース』、柴田の地元であるCBC(名古屋)の平日夕方の帯番組『チャント!』、テレビ朝日『ラリージャパン応援宣言』とレギュラー番組をいくつも抱えており、ABEMAと合わせると驚くべき出演本数だ。
なぜ柴田は、アナウンサーとして成功できたのか? 女子アナウォッチャーの丸山大次郎氏は、「けっして原稿読みが上手いというわけではありませんが、2016年からキャスターに転身した新人としては十分な実力だと思います。ちょっとゆるめの情報番組やバラエティ番組であれば、地上波でも通用するのではないでしょうか」と分析する。