ライフ

ゴゴスマ石井亮次アナが人生学んだ漫画『トラとミケ』の魅力

『トラとミケ こいしい日々』第16話「酷暑の候」より

『女性セブン』連載中の漫画『トラとミケ』(ねこまき・作)の単行本第2巻が発売たちまち重版が決定。名古屋にあるどて屋『トラとミケ』を舞台に描かれる心温まる物語には、名古屋名物もたくさん登場し、名古屋在住の人はもちろん、かつて名古屋に住んでいたりと、名古屋に縁のある人たちには懐かしい料理や方言が満載で、「トラミケ」ファンになる人が急増している。そこで、CBC・TBS系『ゴゴスマ』でMCを務めるなど、今や“名古屋の顔”となっているフリーアナウンサーの石井亮次さんに、『トラとミケ』の魅力を綴ってもらった。

 * * *
 ある日、女性セブンを開き、何気なく読んだ『トラとミケ』にハマりました。舞台が名古屋の居酒屋、出てくる名古屋メシ、繰り出される名古屋弁。名古屋のスタジオから番組をお送りしている私にとって、その名古屋感もとっても心地良いのですが、読んでいて最も楽しいのは「自分の人生」を振り返るきっかけを猫達が与えてくれるところ。

 人間じゃなくて猫! というのがポイント! 読んでいると人間のように見えてくるけど人間じゃない。あくまでも猫。これが不思議なもので猫だからこそ「自分はどうだっただろうか?」と自らの人生に置き換えてこれまでの事を色々思い出しちゃうのです!! だまされたと思って読んでみてくださいってこれが本当の「猫だまし」(笑い)。

「悩みを抱えて帰省編」。あるある! そうなっちゃう時って誰にでも。実家のぬくもりに触れて涙を流す猫。読み終えた直後、大阪のオカンに電話していました。「もしもしオカン! いつもありがとう!」。普段なかなか言えないことを猫が言わせてくれました。

「結婚式編」。そういえば自分の結婚披露宴でも感動的なシーンがあったなぁ。披露宴の4年前に亡くなった義母。最後の挨拶で義父が天井を見あげて「お母さん! 娘が結婚しおったぞ~~」と絶叫。会場中からすすり泣く声。その直後にウケ狙いの挨拶をした私。壮絶なおスベリでした。改めて、狙ってしゃべってはだめよと猫が思い出させてくれました。

「肉親の死編」。5年前に66歳で亡くなった父。意識のない父に病床でよびかけました。「父ちゃんこれまで本当にありがとう!」。すると意識がなかったはずの父が口を開きました。「まだはやい!」と。最期まで面白い優しい父だった。2児の父になった私は人生の最期に「ありがとう!」と言ってもらえるのだろうか?

 と、こんな感じで『トラとミケ』は自分の人生を振り返るきっかけをくれるのです。さらにこれからの人生どうあるべきかまで考えさせてくれる。そして総じて優しい気持ちになれるのです! ネットに氾濫する罵詈雑言とは対極の世界観。優しさに触れると人に優しくなれると聞いたことがあります。皆さんもぜひ! 家族、仕事などの悩みもこの一冊で即解決だニャ~~。またまた壮絶なおスベリ。ご容赦を!

追伸 『ゴゴスマ』CBC・TBS系列で月~金曜の午後1時55分から! ぜひご覧ください!

【プロフィール】
◆石井亮次/いしい・りょうじ。1977年生まれ。CBCテレビのアナウンサーを経て、2020年4月からフリーに。東海地方などで「お昼の顔」として親しまれている。

※女性セブン2020年7月30日・8月6日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
浅香さんの自宅から姿を消した内縁の夫・世志凡太氏
《長女が追悼コメント》「父と過ごした日々を誇りに…」老衰で死去の世志凡太さん(享年91)、同居するスリランカ人が自宅で発見
取締役の辞任を発表したフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ(共同通信社)
《辞任したフジ女性役員に「不適切経費問題」を直撃》社員からは疑問の声が噴出、フジは「ガバナンスの強化を図ってまいります」と回答
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト