約8年にも及ぶ安倍長期政権を招いたのは野党の体たらくだ。かつての民主党政治がひどすぎたために、国民は政権選択の機会を奪われ、自民党が選挙に勝ち続けた。
いまも野党の主である旧民主党政権の幹部たちを落選させ、新しい野党のリーダーが登場すれば、国民に新たな選択肢が生まれ、政治に緊張感が取り戻せる。
その筆頭が枝野幸男・立憲民主党代表だ。新型コロナの感染再拡大で「(私が首相なら)緊急事態宣言を出さざるを得ない」と政府の対応を批判している。
だが、枝野氏は9年前の東日本大震災で福島第一原発事故が発生したとき、官房長官として「ただちに健康に影響はない」と安全デマをアナウンスし続けた。枝野氏に政権を担わせてコロナ対策を任せたいと考えている国民がいるだろうか。
一方、玉木雄一郎・国民民主党代表も心許ない。小池百合子・東京都知事の希望の党に参加して代表に就任、次に国民民主党を結成すると、自民党との大連立に動いたかと思えば、立憲民主党との合流協議に乗り出すなど路線が定まらない。
「与党だろうが野党だろうが、国難にあたって国民のために政治を前に動かそうとしたかどうかが問われる」
そう指摘する政治ジャーナリスト・藤本順一氏が名前を挙げるのは立憲の安住淳・国対委員長だ。