東京/都心志向で“人気不変”の3校
都立高校は全国で唯一、旧学区の普通科高校は男女別に募集人員を定めているので、男女別に見ていこう。
【男子】
2020年度応募者数ベスト5は、「戸山」「青山」「日比谷」「豊多摩」「上野」。「西」は6位と進学指導重点校が上位を占めている。このほか進学指導重点校では「立川」が10位に入った(このほかは「八王子東」「国立」)。ちなみに2019年度ベスト5は「戸山」「日比谷」「青山」「豊多摩」「小岩」で、「西」はベスト10に入っていなかった。
やはり「戸山」「青山」「日比谷」など山手線内側の学校は人気が安定している。オリンピックが開かれれば国立競技場に近い「青山」は夏期講習を別の場所で開講せざるを得なかったが、それでも応募者は減らなかった。コロナ後は通学が“密”になる上りは避けて下り方向の学校選択をする受験生が多くなると言われているが、この3校については2021年度も人気が継続するとみていいだろう。
難関国立10大学(東大、京大、北大、東北大、名大、阪大、九大、東工大、一橋大、神戸大)現役進学者数では、「国立」「日比谷」「西」「戸山」「青山」「立川」「八王子東」の順であるが、「国立」の応募者は多くはならないだろう。多摩地区の生徒が区部を受験することはよくあるが、区部の生徒が多摩地区を受験することはほとんどないからだ。コロナ後もそれは変わらないだろう。
【女子】
2020年度応募者数ベスト5は「青山」「戸山」「日比谷」「三田」「文京」。進学指導重点校ではこのほか「西」が8位に入っている。2019年度ベスト5は「小岩」「日比谷」「青山」「豊多摩」「戸山」。男子同様、「青山」「戸山」「日比谷」の人気は2021年度も変わりそうにない。
男女の合計数を見てみると、2020年度は「戸山」「青山」「新宿」「日比谷」「上野」「豊多摩」「西」の順。「新宿」は単位制で男女合同定員なので男女別の応募者数には出てこない。「上野」まで上位5校はすべて山手線の内側。コロナ後もこれは変わりそうにない。