そのLINEグループの中心人物は、教室の在籍年数も長く、類まれなセンスも持ち合わせた女の子の母親だった。
「その子のママが、ほかの子は出られない上級者の発表会の様子などをLINEグループに投稿すると、瞬く間に称賛の言葉が並びました。ところがあるとき、ひょんなことから、その子ではなくうちの娘が主役に大抜擢されたのです」(A子さん)
すると、親しくしていたママ友の1人から、個人的に忠告が届いたという。
《大役おめでとうございます。でも、あんまり舞い上がってはしゃぎすぎないようにね。ほんと、気をつけてね》
A子さんはそのことが常に気になっていた。しかし、衣装合わせでの愛娘があまりにもかわいらしかったため「こんな衣装を着ることになりました」と、LINEグループでお披露目。無視はその瞬間から始まった。
「気づくとLINEグループの名前も『○○バレエ教室○○期母の会』から『姫とその他大勢』に変えられていました。居心地が悪く、会話に参加せずにいたら『下々とはつきあえないんですね』と嫌みを言われて…」(A子さん)
忠告してくれたママ友に相談すると、とにかく耐えるようにとアドバイスされた。
「教室の先生に相談したら火に油を注ぐだけと言われました。この仕打ちに耐えた人しかバレエ教室の上位には残っていないそうなのです」(A子さん)
いっそのこと抜けたいが、教室に関する連絡事項もこのLINEグループで知らされるため、見ないわけにはいかないという。
「ほとぼりが冷めるまで、耐える日々です」(A子さん)
※女性セブン2020年9月17日号