芸能

YOASOBI、大ヒットの背景は「現代のリアリティとの共鳴」

YOASOBIのikura(左)とAyase(公式サイトより)

 2人組音楽ユニットYOASOBIの代表曲「夜に駆ける」が、9月14日付(集計期間:8月31日〜9月5日)のBillboard JAPAN ストリーミング・ソング・チャート〈Streaming Songs〉で首位を獲得して話題を呼んでいる。彼らの楽曲はなぜ、多くのリスナーを惹きつけているのだろうか。

 YOASOBIはボーカロイドプロデューサーのAyaseとシンガーソングライターのikura(幾田りら)によって2019年に結成された。“小説を音楽にする”というコンセプトを掲げ、これまで配信限定のシングル曲を5曲発表している。

 なかでも2019年12月にリリースされたデビュー曲「夜に駆ける」はSNSを中心に大きな反響を巻き起こした。特にTikTokで多くのユーザーがこの楽曲を使用したことが、若者たちの間に熱狂的なファンを数多く生み出した。TikTokでの関連動画の再生回数は6月までに1億回を突破し、今も猛烈な勢いで増え続けている。

 2020年4月には音楽ストリーミングサービス「LINE MUSIC」の月間ランキングでトップを獲得。YouTubeで公開されたミュージックビデオは8000万回近くもの再生回数を記録している(2020年9月10日現在)。

 小説家の星野舞夜がネットに投稿した物語『タナトスの誘惑』を原作とした独特の世界観が特徴の「夜に駆ける」だが、サビに向かうにつれて徐々に複数の歌声が重なり、まるでボーカロイド(音声合成ソフト)のような機械的で抑揚のない歌声に変化していくという音楽内容も特徴的だ。

 作曲担当のAyaseがボーカロイドを用いてデモを制作しているため、人間が歌いながら作る楽曲とは異なる機械的なメロディであることも、歌声が合成音声のように聴こえる理由なのだろう。だが楽曲冒頭の生々しいブレスノイズ(息継ぎの雑音)や、終盤で唐突にバックトラックが消えて耳元で囁くかのような声が挿入されることに比べると、サビの歌声の無機質さはやはり際立っている。

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