芸能

横浜流星の『わたどう』椿みたいな“弱い男”が令和のモテ男

主人公の一人・椿を演じる横浜流星(時事通信フォト)

 和菓子の老舗を舞台にした復讐劇『私たちはどうかしている』(日本テレビ系、水曜22時〜)が話題だ。エキセントリックな登場人物たちが繰り広げる愛憎劇に、熱狂的なファンが増えている。ドラマオタクを自認するエッセイストの小林久乃氏もその一人だという。

 * * *
『私たちはどうかしている』(以下『わたどう』)を、どうかしているように楽しみにしている。昭和のドラマ放送では当たり前だった、大映系、昼ドラ系のドロドロさ。そして唐突な展開の連打は、見ていて全く飽きない。ただの趣味趣向からの推しではあるけれど、そこに男女が抱える「パートナーが見つからない(泣)」という永遠の問題の解決策を見出した。

椿の“どM”ぶりから見えた男の可愛らしさ

 老舗和菓子屋・光月庵の後継者、高月椿(たかつき・つばき/横浜流星)は肉親からの愛情には一切恵まれないまま育ち、家に逆らうように、初めて会った花岡七桜(はなおか・なお/浜辺美波)を結婚相手に決めてしまった。これは、将来自分だけの城=店を築きたい、という彼の反発心からだったように思う。ちなみに七桜は、かつて母に着せられた汚名を晴らすために、偽名を使い光月庵に潜り込んでいる。

 椿は孤高の人である。ドラマを見ている限りでは友人の姿はないし、心を許せる存在は今のところ七桜のみ。彼は『光月庵』の後を継ぐため、常に和菓子のことだけを考えていて、ついには「あんこは自分を写す鏡だ」と、セリフで豪語していた。

 あんこにはタイマンで向き合うことができるのに、人にはどう接したらいいのか分からず、つい冷たい対応をしてしまう。そんな椿の態度を見ていると、明らかに“どS”の印象が強い。でも勘のいい視聴者なら察している人もいるはずだが、椿は“どS”と見せかけて“弱い男”であると私は思う。

 その現れとして、七桜と一夜を共にした第四話あたりから彼女に対する対応が顕著に優しくなっていく。バックハグをはじめとする、スキンシップの回数も増えた。今は隠しているけれど、もし七桜が自分の子どもを身篭っていると知ったら、大手を振って喜ぶだろう。ハマったら最後、心を溶解させた相手には(他人に)見せたことのない自分を大公開する、強がる割には“弱い男”なのだ。実は私もこのタイプなので椿の気持ちが痛いほどわかる。

関連記事

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」の会長である永谷晶久さん
《都道府県魅力度ランキングで最下位の悲報!》「埼玉には『うどん』がある」「埼玉のうどんの最大の魅力は、多様性」と“埼玉を日本一の「うどん県」にする会”の会長が断言
NEWSポストセブン
受賞者のうち、一際注目を集めたのがシドニー・スウィーニー(インスタグラムより)
「使用済みのお風呂の水を使った商品を販売」アメリカ人気若手女優(28)、レッドカーペットで“丸出し姿”に賛否集まる 「汚い男子たち」に呼びかける広告で注目
NEWSポストセブン
新関脇・安青錦にインタビュー
【独占告白】ウクライナ出身の新関脇・安青錦、大関昇進に意欲満々「三賞では満足はしていない。全部勝てば優勝できる」 若隆景の取り口を参考にさらなる高みへ
週刊ポスト
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン