総裁に選出されたその日に、安倍首相に花束を渡す菅氏(時事通信フォト)

 いまや“仮病説”まで流れる始末だが、それを打ち消すかのように、マスコミ同伴で通院をしている。病を隠そうとした政治家は数多くいたが、その逆は前代未聞である。

 慶応病院の検査で潰瘍性大腸炎再発の兆候が発見されたのは、6月13日だとされる。持病の再発となれば、医師からも注意するよう指導されるはずだが、コロナによる非常事態宣言の解除の解放感からだろうか、けっこう会食の機会が多い。6月13日から7月までの新聞各紙で報じられた会食状況を抜き取ってみた。

 まずは6月19日の動静では、〈東京・虎ノ門のホテル「アンダーズ東京」。レストラン「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」で麻生太郎副総理兼財務相、菅氏、甘利明自民党税制調査会長と会食〉とある。続いて20日〈東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急。レストラン「ORIGAMI」で秘書官〉、22日〈東京・丸の内のパレスホテル東京。日本料理店「和田倉」で細田博之自民党元幹事長〉、24日〈東京・赤坂の日本料理店「たい家」。自民党の二階俊博幹事長、林幹雄幹事長代理〉、29日〈東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急。日本料理店「水簾」で甘利明自民党税制調査会長ら〉──。

 7月に入ると、1日〈公邸。松尾新吾九州電力特別顧問、石原進JR九州特別顧問、仏壇仏具販売「はせがわ」の長谷川裕一相談役〉、3日〈東京・赤坂の日本料理「もりかわ」。葛西敬之JR東海名誉会長、北村(滋)国家安全保障局長〉、13日〈公邸。宮家邦彦キヤノングローバル戦略研究所主幹、吉崎達彦双日総合研究所チーフエコノミスト〉、以下、21日〈東京・松濤のフランス料理店「シェ松尾 松濤レストラン」〉、22日〈東京・銀座のステーキ店「銀座ひらやま」〉、30日〈東京・丸の内のパレスホテル東京〉といったアンバイだ。

なぜ病状がマスコミに?

 なかでも6月19日の安倍、麻生、甘利、菅の会食は「3A1S」会談と呼ばれ、安倍が珍しく官房長官の菅を誘った「手打ち式」だと注目された。昨年来2人の「すきま風」が取り沙汰され、事実、菅はコロナ対策で蚊帳の外に置かれてきた。だが、菅はこれ以降Go Toキャンペーンなどの必要性を訴えるようになり、政策の主導権を握っていく。そしてこの頃から政権禅譲の動きが加速していったようにも思える。

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