1988年夏の甲子園で福岡第一をエースとして準優勝に導き、プロではロッテ、巨人などで活躍した前田幸長氏(50)も嘆く。
「僕は春の甲子園で敗退したとき『夏にもう一度甲子園に来るぞ』と思い、あえて土を持って帰らなかった。夏の甲子園では準優勝が決まった後、マウンドの土を持って帰りましたが、その土は2つに分けて実家と自宅両方に置いています。それほど価値のあるものです」
ある高校野球関係者は実情をこう語る。
「イマドキの高校球児はこんなもんですよ。甲子園を真剣に目指していた子でも『土は要らない』と平気で言いますから」
半沢直樹なら「“土”下座しろ」と凄むだろうか。
※週刊ポスト2020年10月2日号