国内

菅首相の裕福な幼少期 漫画誌購読で友人から羨ましがられる

幼少期、暮らしは裕福だったという(時事通信フォト)

 自民党としては海部俊樹以来の「非世襲」の首相が誕生した。9月16日に第99代内閣総理大臣に就任した菅義偉氏(71才)とは、いったいどんな人物なのか。

《すがちゃんは、秋田杉に囲まれた自然たっぷりの秋田県雄勝(おがち)町で生まれた。農家の長男として、家の手伝いをしながら高校を卒業》《「東京で自分の力を試してみたい」と思い立ち、家出同然で上京する》

 これは菅首相の公式ホームページのプロフィール欄にある「すが義偉物語」の記述だ。ここでは自らを「すがちゃん」と呼び、立身出世物語をかわいらしいイラストと平易な文章で読むことができる。まるで紙芝居のようだ。一読すると、「すがちゃんは幼い頃から苦労したんだなあ」と、ホロリとしてしまう。だが、このストーリーに違和感を覚える人は、実は少なくない。経済評論家の浜矩子さんもその1人だ。

「菅さんが自民党総裁選に出馬する頃から、“秋田の農家出身”とやたらに強調し始めたことが気になります。“これまでの総理とは違って庶民派だから、苦労している人の気持ちがわかる”とアピールしたいのでしょう」(浜さん)

 上京の際の気になるキーワードは「集団就職」。これまで菅首相の経歴を紹介するとき、「秋田から集団就職で上京した」というフレーズがよく使われた。だが、『総理の影 菅義偉の正体』(小学館)の著者でジャーナリストの森功さんは、首相の集団就職説そのものを否定する。集団就職とは、中学校を卒業した地方の若者が、学校などのあっせんを受けて集団で上京する、戦後に行われた就職形態を指す。

「これまで菅さんは集団就職を売りにしてきましたし、本人もそう口にしてきました。しかし、菅さんは高校を卒業してから上京して就職しています。集団就職という言葉は適さない。菅さんは、“貧しい農村で生まれ育ち、集団就職をせざるを得なかった”という苦労人のイメージを世に与えたいのでしょう」(森さん・以下同)

 菅首相の公式ホームページにあった「集団就職で上京」との記述はすでに書き換えられている。菅首相自身が後ろめたさを感じたのかもしれない。

「実は“貧しい少年時代を過ごした苦労人”というイメージすらも、正確ではない」

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン