ビジネス

携帯電話戦争 大手3社に勝負の楽天モバイルは使えるのか

携帯料金は安くなるのか

 菅政権が誕生して1か月。菅義偉首相が繰り返しアピールしているのが携帯料金の値下げだ。これが実現すれば家計は大いに助かるが、果たして実現するのか。発売以来11年間連続完売を記録している『家計ノート』の著者であるカリスマ講師の細野真宏さんが解説する。

 * * *
 まず2019年10月1日から「電気通信事業法」が改正され、携帯電話の「契約期間」と「契約解除料」が原則的に無くなったのです。これは、携帯会社の乗り換えがしやすくなったチャンスと言えるでしょう。

 そもそも「携帯電話」というと、NTTドコモやau、ソフトバンクといった大手の携帯電話会社(メインブランド)に目が行きがちです。でも、シンプル化した「サブブランド」も忘れてはならず、au系列の「UQモバイル」やソフトバンク系列の「Y!モバイル」もあります。

 大手の「メインブランド」は基本料金が高い分、手厚い保証や、日中の混雑時でも安定した通信品質が確保されているなど「値段に相応な安心感」があります。とはいえ「サブブランド」の場合は、キチンと大手携帯会社の回線を使えているので、それほど通信品質は変わらない面もあります。何より自前の通信回線を持たなくていいため、通信費が安く済むメリットがあります。

 ちなみに、通話料は30秒20円というスタンダードな金額になっていますが、「UQモバイル」の場合は3つのオプションも用意されています。

(1)月500円で月に最大60分の通話ができる
(2)月700円で10分以内の電話がかけ放題
(3)月1700円で24時間いつでもかけ放題

 同様に「Y!モバイル」の場合は、基本的に「10分以内の電話ならかけ放題」となっていて、10分を超えると30秒20円という金額が加算されていきます。ただ、通話が長い人向けに、「月1000円で24時間いつでもかけ放題」というオプションも用意されています。そのため、自分に合う設定がしやすい「UQモバイル」や「Y!モバイル」の「サブブランド」の場合は平均的に月3818円と、携帯大手3社の平均6755円の半額程度で済みます(MM総研調べ)。

「携帯戦争」で何が起こっているの?

 携帯電話の契約は大手3社で約9割も占めているため、認知度が低いのですが、実は携帯電話会社は多くあります。総務省によると、3万件以上の契約数を持っている「格安スマホ」の会社は約60社もあるとされています。つまり、「メインブランド」や「サブブランド」だけではなく、私たちの家計管理に役立つ選択肢は想像以上に多いのです。

 そして、競争が増えれば増えるほど、サービス合戦が起こって、料金が安くなったりサービスが良くなったりするわけです。例えば、NTTドコモから通話回線を借りている「格安スマホ」の日本通信は、通話回線のレンタル料の値下げを総務省に求めていました。そして、値下げをしてもらえることが決まったため、今年の7月15日から、「電話かけ放題」と「データ通信量3ギガバイト」をセットで、月2480円という料金プランを開始しています。

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト