さらに、すでに世界では、新たな「5G」(第5世代)も進んでいるので、「楽天モバイル」は、大手携帯3社と同様に「5G」通信回線を作っている最中なのです。ちなみに、この「5G」は、「4G」の約「100倍」も速くつながるようになるものとされています!
そんな中、9月末に「楽天モバイル」が、この「5G」も使えるサービスを月2980円で提供することを発表しました。これは上の表のように「破格な安さ」と言えます。ただ、気を付けるべきことは、いくら「5G」が使える、と言っても、NTTドコモが47都道府県で対応しているのに対して、まだ「楽天モバイル」は6都道府県にとどまります。しかも、まだ進行途中で、例えば東京都だけで見ても、NTTドコモの場合は、12区3市で対応していますが、「楽天モバイル」は2区だけにとどまっているのです。
このように「5G」については、少し先の話になりそうですが、現時点で「4G」の圏内にいる人は「楽天モバイル」を試してみるのもいいのかもしれません。というのも、300万人までは1年間、基本無料で使えるからです。つまり、大手の携帯料金の平均額は月6755円なので、これの1年分の「6755円×12か月」に相当する8万1060円を無料で済ませられるのです。
もちろん「まだ新規参入の楽天モバイルは不安」という人もいるでしょう。そんな人は、これから起こると予想される「携帯戦争・第2幕」を待ってみるのもいいのかもしれません。NTTが子会社のNTTドコモを国内過去最高額の4兆円超の金額で買収して完全子会社化することにしましたが、これによってNTTドコモが新たな動きを見せそうだからです。具体的には通話料金の値下げや、これまで慎重だった「サブブランド」を出してくる可能性があるのです。
【プロフィール】
細野真宏/日常よく目にする経済のニュースをわかりやすく解説した“細野経済シリーズ”が、経済本で日本初のミリオンセラーとなり、ビジネス書のベストセラーランキングで「123週ベスト10入り」を記録した。首相管轄の「社会保障国民会議」などの委員も務め、金融・経済教育の重要性を世に問い続けている。
※女性セブン2020年10月29日号