人気を博すシニア向け実話誌だが、発刊が相次いでいるのにはこんな事情もあるようだ。
「東京五輪開催を控え、コンビニで成人向け雑誌が置かれなくなるということで、『コンビニに置ける実話誌を作れないか』という打診があったんです。結果的に、積極的に性や出会いを求めるシニア男性のニーズにハマったのではないでしょうか」(比嘉氏)
前出・安田氏は、今後もシニア向け実話誌のブームは続くと見る。
「今のシニア世代は雑誌文化に慣れ親しんできたので、とくにネットをやらない人たちは活字に飢えている。以前は雑な記事も多かったが、昭和のエロなど資料性がある作り込んだ記事もある。エロも活字も求めるシニア層にとって、ちょうどいい読み応えのある雑誌としてしばらく人気は続くのではないでしょうか」
欲望のある限り、それに応えるメディアもなくならないということだ。
※週刊ポスト2020年10月30日号