ビジネス

人気のシニア向け実話誌 読者は郊外の50~70代独身男性

「シニア向け実話誌」がなぜ人気を集めるのか

「シニア向け実話誌」がなぜ人気を集めるのか

 出版不況と言われて久しい中、次々と新雑誌が創刊されているジャンルがあるという。「シニア向け実話誌」──どんな内容で、何が熱く支持されているのか。

「昭和アイドル2大対決 松田聖子VS中森明菜」「おじさんが恋愛対象 達人10人が教える愛人・セフレの作り方」
「50歳からのオモシロ資格講座」

 これらの見出しは、「シニア向け実話誌」と言われる雑誌のもの。芸能ゴシップや暴力団記事がメインの既存の実話誌に対し、50代以上向けのエロ企画などを売りにした新たな実話誌が次々と発刊されている。

 牽引役的存在が、2018年5月創刊の『実話ラヴァーズ』(大洋図書)だ。編集長の比嘉健二氏が言う。

「売り上げは号を追うごとに増え、現在は約10万部。大都市だけでなく地方都市のコンビニでよく売れるのが特徴です。ブームを受け、ウチでは月刊、隔月刊、増刊や季刊など新シリーズを刊行していますし、ライバル社からも同様の動きが止まりません。いずれも読者は50~70代の郊外に住む独身男性が多い」

 同誌の人気を支える目玉企画が「あなたの愛人にしてください」。20代から中高年まで、素人女性が誌面で「愛人」を公募するコーナーだ。〈気軽に出会えて、真剣なお付き合いができる〉と謳われていて、読者は気に入った女性にハガキや手紙で自己紹介や連絡先などを書いて編集部に送るだけ。自分の写真を添えるだけでなく、便せん何枚にも及ぶラブレターを送ってくる読者もいるという。

「編集部が関与するのは届いた手紙を女性に渡すところまで。返信するかどうかは女性に任せています。創刊時からの人気企画ですが、毎号、デパートの大きな紙袋がいっぱいになるほど手紙が届きます」(比嘉氏)

 女性との出会いを求めるなら、パソコンやスマホの出会い系サイトを利用すればいいし、ネットにはアダルト動画や画像が溢れている。なぜ紙媒体や「手紙」というアナログなものが受けているのか。アダルトメディア研究家の安田理央氏が語る。

「シニア世代は、若い頃から週刊誌などを読み、活字を楽しんできました。女性に思いを伝える手段も、かつてはラブレターだった。ネット全盛の時代に、ネットが苦手という人たちは、紙媒体の文字に飢えているんです」

関連記事

トピックス

谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
列車の冷房送風口下は取り合い(写真提供/イメージマート)
《クーラーの温度設定で意見が真っ二つ》電車内で「寒暖差で体調崩すので弱冷房車」派がいる一方で、”送風口下の取り合い”を続ける汗かき男性は「なぜ”強冷房車”がないのか」と求める
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
「舌出し失神KO勝ち」から42年後の真実(撮影=木村盛綱/AFLO)
【追悼ハルク・ホーガン】無名のミュージシャンが「プロレスラーになりたい」と長州力を訪問 最大の転機となったアントニオ猪木との出会い
週刊ポスト
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン
話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン