厳格な信者になると「異教徒と結婚する」ことに強い抵抗感があるといわれる。実際、日本人のイスラム教徒の多くは、マレーシアやインドネシアなどイスラム教国の出身者と結婚した際に改宗した人々だ。
「生活習慣もまるで違いますから、最初は戸惑ってばかりでしたね」
そう苦笑しながら話すのは、マレーシア人のイスラム教徒と結婚したある日本人女性だ。
「豚肉は食べられないし、お酒は飲むだけじゃなく、料理酒の使用も気にする人がいます。女性は髪をスカーフで隠すように言われるし、毎日ドタバタの異文化体験ですね」
大切なのは、「宗派の壁」を乗り越える愛があるかどうかなのだろう。
※週刊ポスト2020年10月30日号